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投資効率を最大化する正しい損切り(ロスカット)の知識のすべて

  • 積み上げた利益を、大きなドローダウンで一気に吐き出してしまう・・・
  • 損切りしなければいけないのはわかっているけど、なかなか手が動かない・・・
  • いつも損切りばかり・・・どんどん資産が減っていく・・・

あなたはそんな悩みを抱えていませんか?

「損切り」して嬉しい人はいません。多少なりともネガティブな感情を抱くはずです。

お金を少しでも増やしたいと思ってトレードに挑戦しているわけですから、好んで損切りする人なんていないでしょう。

しかし、この損切りに対するネガティブな感情が時に大きな問題となります。損切りを躊躇することで、判断が遅れ、最終的に市場から退場させられてしまったりするわけです。

この記事は、そんな損切りに対する考え方やイメージを変え、ネガティブな感情を少しでも抑えることができたらと思って書いたものです。

最後まで読んでいただき、損切りに対して正しい認識をしてもらうことであなたのトレードパフォーマンスは確実に向上するはずです。

ぜひ最後までお付き合いください。

1.損切りとは

損切り(そんぎり、ロスカット、Cut Loss)とは、含み損が生じている投資商品を見切り売りして損失額を確定すること。

wikipedia

損切りとは、含み損が生じた場合、反対売買をして損失額を確定することを言います。「ストップロス」とも呼ばれたりします。

例えば、ドル円105円でロングして100円に逆指値注文を置いた場合、”100円にストップロスを置く”と表現されます。

また、よくニュースで、「ストップロスを巻き込んで・・・」など表現されたりします。

これは、直近の目立った高値安値や、00ポイントなどキリがいい価格付近には多くの人がストップロスを置くため、その価格帯に達すると多くの損切りが発動してブレイクアウトが起こっている状況を説明したものです。

損切りは、どうしてもネガティブなイメージがありますが、実は、損失を限定し、私たちの資金を守ってくれるとても重要なものなのです。

2.損切りすべき3つの理由

損切りすべき理由は3つあります。

理由1 機会損失となる

まず1つ目の理由としては、機会損失となってしまうからです。

損切りとは、損失を確定する行為。ですから、損切りをしなければ、損失は発生しないことになります。

つまり、損切りしない限り「損はしない」のです。

しかし、損切りをせず、含み損を抱えている状況は、ただ結果を先送りしているだけで、何も問題は解決されていません。

次のポジションをとることができず、あなたのトレードの機会を奪い、資産の効率的な運用を邪魔します。

もし、あなたが幸運にも「これはいける!」という場面に遭遇したとしても、新たなポジションを建てることができず、指を咥えて見ているしかないのです。

理由2 大きな損失となる

2つ目の理由は、損切りしないと、大きな損失となってしまうからです。これはわざわざ言う必要もないことでしょう。

特に為替相場の場合、トレンドが継続しやすい傾向にありますから、損切りしないとどんどん損失が拡大していくことになります。

理由3 トレードの不確実性

3つ目の理由は、相場は不確実性を持ったものだからです。

いいポジションを持てるかどうかは、「エントリー前のテクニカル分析」と「エントリータイミング」によってほぼ決まります。

ただ、どれだけ詳細な分析をしてエントリーしたとしても、あくまでも”そうなる確率の高いほうに張っている”に過ぎません。

それは確率の問題であって、そのトレードが自分の思い通りになるという保証は全くないのです。

ですから、自分の想定と違った場合、自分が誤りだったということをいち早く認め、撤退する軽さがとても重要になります。

相場という不確実なものに賭けている以上、思惑と違ったらすぐ訂正する柔軟性を持つべきです。

3.損切りが難しい心理的メカニズム

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損切りについて学ぶ前にまず知っていただきたいことがあります。

それは、人は”目の前の苦しみから逃れようとする性質”があるということです。これは、トレードをしたことがあれば、共感してもらえることだと思います。

人は損失を抱えていると、その損失が確定されるまで、苦痛を感じ続けます。そして、多くの人がこの苦痛を避けたいがために、

  • 損切りラインをずらして、損切りを回避しようとする
  • 思考停止に陥り、マイナスを抱えたポジションを放置して、うまくいくことを祈る

といったことをします。

なぜ、多くの人が損切りがこのような行動をとってしまうのか?

その心理的メカニズムを探っていきましょう。

3-1 プロスペクト理論

行動経済学の世界で有名な「プロスペクト理論」というものがあります。

「プロスペクト理論」とは、人が得をする場合と損をする場合があったとして、その価値の感じ方には差があることを説明した理論です。

損切りができないという感情には、このプロスペクト理論で説明がつきます。

プロスペクト理論(プロスペクトりろん、英: Prospect theory)は、不確実性下における意思決定モデルの一つ。選択の結果得られる利益もしくは被る損害および、それら確率が既知の状況下において、人がどのような選択をするか記述するモデルである。(中略)人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向があるということである。

wikipedia

本来、人間は、利益を得られると思うとすぐにその利益を欲しがり、損をすると思う場面では、損失から目を背ける生き物です。

利を伸ばすべき場面で利確を急ぎ、損失となると思うと根拠のない期待をし、チャートから目を背け、自分の想定する方向へ値が動くのを祈ります。

その祈った結果がどうなるかはご想像のとおりです。

よく言われるトレードの金言として「損小利大」というものがありますが、これは、人間がもともと持っている自然な心理とはまったく逆の行動です。

ですから、人間の感情どおりのトレードをしてしまっていては、どうしても負けてしまう傾向にあるのです。

3-2 損切りできない5つの心理

18917871 - concept of stress with gear in the head of a businessman「損切りできない」という感情をもう少し深く掘り下げてみましょう。大きく分類すると、次の5つの心理が損切りをできなくしています。

心理1 損する恐怖

損をすることを人は極度に嫌うものです。これは、先ほどプロスペクト理論でもお伝えしました。

人は、損失を受け入れることがどうしてもできません。ですから、損切りせず、根拠のない期待を抱き、含み損を抱えたポジションを持ち続けてしまうのです。

心理2 根拠のない期待

自分の意図しない方向へ相場が向かった場合、「もう少しで回復するはず」という根拠のない期待を持ち始めます。期待をしてしまうとどうしても損切りできなくなります。

期待は、「どうしても損をしたくない」という感情や「自分の決断を否定したくない」という感情に繋っています。

心理3 権威の錯覚

「著名なアナリストが言っているから」、「有名な投資家がそう言っているから」と言う理由で、トレードするとその人の権威性によって、あたかも相場が確実にそうなるかのように錯覚することがあります。

相場の行先を正確に言い当てることができる人などいません。

そういう権威のある人達を信頼し、それを根拠としてトレードしてしまうと、「確実にそうなる」と思い込んでしまい、どうしても損切りできなくなってしまいます。

心理4 正当化

自分が損をしてしまうと思うと、ニュースサイトを見たり、テクニカル分析をし直したり、自分のトレードを正当化する材料を探し始めます。

これは、損切りを避けたい心理がそうさせるのですが、そのトレードがいいトレードかどうかは、エントリーした時点でほぼ決まっています。

ですから、エントリー後に材料を探したところでなんの意味もありません。この正当化は、「根拠のない期待」に繋がります。

心理5 根拠のない自信

入念に分析したトレードほど、人は手放せなくなります。

それは、「これだけテクニカル分析をやったんだから絶対にそうなるだろう」と思い込むからです。

また、労力と時間をかけたという自信と、「労力と時間をかけてトレードしているのだから、その分このトレードで元を取りたい」という損をしたくない感情が入り混じっています。

3-3 ルールを持つ

63548280_m無意識にトレードしてしまっては、感情に振り回され、どうしても損をする行動をとってしまいます。

ですから、自らのルールを持つことで本能で行動することを防ぐのです。

例えば、

  • 新たなポジションを持つルール
  • ポジションを積み増すルール
  • ポジションを落とすルール
  • 利益確定のルール
  • 損切りするルール

など、必ずトレードする際に確認すべきルールを持ち、自分の感情に行動を左右されないように工夫するべきです。

4.損切りで失敗する2つのパターン

62565626_m損切りで失敗するパターンとして、次の2つがあります。

パターン1 コツコツドカン

「コツコツドカン」とは、コツコツ小さな利益を出してきたのにも関わらず、損切りができないことが原因で、大きな損失を出してしまうパターンです。

この問題は、「損切りのルールがない」、もしくは、「ルールはあるけど守れない」ことにあります。

損切りのルールがないのであれば、解決は簡単。ルールを作りさえすればいいのです。

問題は、ルールはあるけど守れない場合です。いかにルールを守るようにするかが重要なわけですが、その具体的な方法については後述します。

パターン2 損切り貧乏

「損切り貧乏」とは、損切りばかりをしてしまい、結局利益が残らない状況を言います。

コツコツドカンと違い、損切りルールもあるし、損切りルールを徹底する方法とマインドも持っています。

しかし、問題は、手法やその損切りの設定の仕方そのものに問題がある場合です。

損切り貧乏になってしまう原因を深く考えていくと、次の2つがあるでしょう。

原因1 ボラティリティを考慮した損切りをしていない

損切り貧乏となってしまう多くの場合、損切り幅が狭いのが問題です。

価格は高くなったり安くなったり波を打つもの。そして、その波の大きさはまったく同じ時はありません。

この波の大きさを考えずに損切りを設定してしまうと、相場が向かう方向は思惑通りなのにもかかわらず、損切りとなってしまう場合があります。

つまり、損切り貧乏となってしまう原因の一つは、波の大きさ、つまりボラティリティを考慮していないことです。

相場のボラティリティに合った損切り幅を設定するべきです。

ボラティリティについては、次の記事で詳しく解説していますので、ぜひ見てみてください。

重要!ボラティリティを意識したFXトレード戦略構築法

原因2 勝率が低い

単純に手法の勝率が低いために、損切りが多くなるというケースもあります。

当然、勝率が低いことのみでそれが悪い手法なわけではありません。手法の良し悪しは、勝率とリスクリワード比で考えるべきことだからです。

ただ、あまりに極端に勝率が低い手法だと、連敗するわけですから、それだけドローダウンは大きくなります。

このドローダウンの大きさとメンタルの落ち込みを考慮しながら、最適な手法を選択するべきです。

5.損切りはどこですべきか?

37755399_mさて、これまで損切りについて考えてきましたが、損切りはいったいどこに置けば最適なのでしょうか?

これは、とても重要な問題です。なぜなら、損切りの位置によって、勝ちトレードになるか、負けトレードになるかが決まるからです。

損切りラインを考える際、一つの基準となるのが、「自分のエントリーの根拠が崩れるところに置く」という考え方です。

自分のトレード戦略の根拠が崩れたところを一つの負けのラインとするのは、非常に合理的な考え方です。

エントリーの根拠をエントリー前に積み上げているのなら、損切りラインは簡単に導き出せるはずです。

逆に、根拠が薄弱なトレードであれば、損切りラインも曖昧になってしまうでしょう。

また、損切りラインは、相場の行き過ぎを考慮して、少し離して設定するべきです

「ここに価格が来るようなら、完全に自分の想定違いだ。絶対撤退しよう」、そんなところに損切りを置くようにしましょう。

理解を深めるために、具体的なチャートで説明していきましょう。songiri

上のチャートは、ユーロドルの1時間足チャートですが、

①上位足のレジスタンスラインに到達したこと
②反落した足を確認したこと

この2つの根拠でショートエントリーをしたとします。

では、このときのエントリー根拠が崩れる場面とは、

①上位足のレジスタンスラインを上抜ける
②反落した足の最高値を上抜ける

この2つの場面が揃った状況になります。

ですから、そのラインの”少し上”に損切りラインを設定するのです。

合理的な損切りポイントを設定できれば、資金から最適なロット数を算出することができます。その詳しい方法については、次のページで解説しています。

ポジションサイジングとは?FXで安全に資産を増やす方法

そして、大事なことなのですが、一度置いた損切りは、何があっても動かしてはいけません。

繰り返しになりますが、人は損失を受け入れることができない生き物です。しかし、損失を受け入れなければ次はありません。

あなたの目標は、目の前の1つのトレードで勝つことではなく、トータルで勝つことであるはずです。

6.損切りの2つの方法

損切りの仕方は、「注文を置いて自動的に執行する」か、「手動で執行する」かの2つの方法があります。

もちろんどちらでもいいのですが、それぞれ特徴があります。それぞれ見ていきましょう。

方法1 エントリーの際に損切り注文を入れておく

これは、エントリーと同時に損切り注文を入れる方法です。

この方法だと、価格が損切りラインに到達すれば、損切りが自動的に執行されますから、トレードルールを必ず守れるというメリットがあります。

どうしても損切りができない、損切りを躊躇してしまう人におすすめの方法です。

原理的には、損失額が想定よりも大きくなることはありません。

また、損切り注文を入れてしまえば、約定するまでチャートを見なくてもいいという隠れたメリットもあります。

デメリットとしては、”相場の勢い”を確認することなく、価格のみで損切りが執行される点です。

例えば、損切りラインに達するまでのローソク足の勢いや、損切りラインに達してからのローソク足の微細な挙動を確認したい場合は、これに向きません。

2つ目の方法である手動であれば、ぎりぎりまでその動きを確認してから、損切りするかどうかを判断することができます。

方法2 レートを見て手動で執行する

これは、チャートでレートを見ながら損切りラインに到達したか確認し、手動で損切りを執行するもので、相場の勢いを見ながら損切りするかを判断するものです。

チャートをモニターで監視できる短期トレーダーにおすすめの方法です。

注目すべきは、

  • ローソク足の大きさ
  • 価格変動のスピード

です。

これらを見ながら、相場に合わせて損切りを執行していきます。

下の図をご覧ください。例えば、上昇を見込んで赤丸でロングしたとしましょう。

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ですが、思惑とは違い、下へ潜ってしまいました。テクニカル上の損切りラインには達してはいませんが、自分の思惑とは違う相場の弱さを感じたという状況です。

ここで、「自分の想定どおりの動きにならなかった」ということで成り行きで損切りするのです。

これで、損切りラインで損切りをするよりも損失を小さくできることになります。

「自分の思惑となんか違う」

この直観にも似た感覚は、ほとんどの場合正しいです。ローソク足の挙動に勢いが感じられない場合、やはり値は伸びないものです。

この手動で損切りする場合におすすめしたいのが、当初に想定した損切りラインにも逆指値注文しておくことです。

これは、ズルズル損切りできなくなってしまう保険になります。

7.損切りを確実に執行するための3つの方法

損切りがどうしてもできないという悩みを持つ人は多くいます。損切りを確実に執行できるようになるためにはどうすればいいのでしょうか?

方法としては、次の3つがあるかと思います。

  • 損切りをせず、痛い経験をする
  • 損切りの認識を変える
  • 損切りのルールを決め、機械的に執行する

まず、「損切りをせず、痛い経験をする」というのは、損切りをしないことで大きな損失を被れば、否応なしに損切りの重要性を身を持って感じるだろうということです。

ただ、精神的にも経済的にも大きな傷を負ってしまいますからおすすめはしません。

「損切りの認識を変える」というのは、気軽に損切りをする習慣を身に着けるということです。これには、デモトレードがいいでしょう。

エントリーして、自分と思惑と違ったら損切りをするというトレーニングがおすすめです。

ただ、デモトレードは、本番のトレードと違い、プレッシャーを感じず、気軽にできてしまいますので、やはり本番トレードでの実践が大切です。

「損切りのルールを決め、機械的に執行する」というのは、この中で最も現実的かつ簡単な方法です。

エントリーの根拠を事前に明確にし、設定した損切りラインをエントリー時に注文してしまうのです。

8.損切りの正しい認識

15430309 - stock trader looking at monitors損切りは、損失を確定する行為です。どうしてもネガティブなイメージを持ってしまいがちですが、損失を限定し、資金を守ってくれる非常に重要なものです。

初心者ほど、損切りに対し、ネガティブなイメージを持ち、上級者になるにつれ、その感覚は薄れていきます。

「慣れ」と言ってしまえば、それまでなのですが、その根本的原因は、初心者が持つ「一回のトレードに対する執着」です。

トレードを始めた頃は、どうしてもトレードが正しいか正しくないかに執着してしまうものです。

そのトレードを負けで終わりたくないという感情が出て、損切りを先延ばししようとするのです。

逆に上級者は、「一回のトレードに対する執着」がありません。トレードが正しいか正しくないかはどうでもいいと思っているのです。

複数回のトレードで最終的に利益になっていれば良く、むしろ伸びないポジションなのであれば、早く損切りしたいとすら思います。

相場という不確実なものに賭けている以上、思惑通りにいかないことは当然のようにあります。

ですから、伸びるのであればポジションを持ち続け、伸びないのならさっさと手仕舞いし、次のトレードに備えたいと考えるのです。

上級者には、一度勝負を降りても、また自分の想定の値動きとなったら、ポジションをとればいいというようなスタンスの軽さがあります。

初心者と上級者のトレードに対する認識の決定的な違いは、この損切りの軽さにあります。

9.まとめ

何も、良いトレードというのは、利益を追求するトレードだけではありません。損失を最小限に留めることができたトレードも立派な良いトレードです。

良いトレードを積み重ねることで、トレードスキルもアップし、利益として確実に残っていくはずです。

損失は最小限に留め、利益は最大限に伸ばす「損小利大」。これが、トレードで資産を増やす秘訣です。そして、この記事でお伝えしたことは、まさに「損小」の極意。

「最終的にトータルで勝てばいいのだから、このトレードの勝ち負けはどうでもいい」、そういう認識でトレードに臨めば、損切りするときのストレスは少なくなるはずです。

トレードで最も大切なのは、市場に残り続けることです。損切りはそのためにとても重要なものです。

いかに長く市場に残り続けるかを意識して、損切りとうまく付き合っていきましょう。

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