勉強しても、勉強しても現実が変わらない・・・
あなたは成功を求め、ひたすらビジネス書を買い漁ってはいませんか?
確かに、あなた自身の成長やビジネス上の成功を収めるためには、情報のインプットはとても大切なことですし、絶対に必要なことだと思います。
しかし、インプットすれば成功するというのは間違った信念だと私は思います。
この信念は何もあなただけが持っているわけではありません。多くの人が、学習に対して誤った認識をしています。
より多くの情報をインプットすることこそが、成功への近道だと信じ切っているのです。
これは、恐らく、これまでの受験の経験、学校教育の弊害だと思います。
学習に対して誤った認識を持っていると、頑張って勉強しても成果が出ないばかりか、貴重な時間、労力、お金を無駄にします。
実は、情報には中毒性があります。情報をインプットすれば、勉強した気になります。一時的にも安心し、達成感を得ることができます。
「もっと情報を、もっと、もっと」と麻薬のように、より多くの情報を求めるようになるのです。
しかし、情報が足りていないことが問題の本質ではありませんから、それによって現実が変わることはありません。
結果が出ないので、更にインプットしようとして、より多くの情報を求める。このような負のスパイラルに陥ってしまうのです。
この負のサイクルを断つためにも、学習に対する誤った認識を変える必要があります。
この記事では、少ないリソースで目標達成を果たすため、あなたの学習効果を最大化させる方法をお伝えしていきます。
最後まで読んでいただくことで、学習への正しい認識、マインドセットを持つことができ、学習の際に持つべき重要な下地作りをすることができるでしょう。
その結果、あなたは今より早く、効果的に学ぶことができるようになるはずです。
これから、あなたが今後どのように学び、行動に結び付け、現実を変えていくべきか。そして、あなたの学習スピードを激変させるとても大切なお話をしていきます。
ぜひ、最後までお付き合いください。
2種類の人間
学習について2種類の人間が存在します。それは「情報中毒者」と「情報ユーザー」です。
「情報中毒者」は、情報をとにかく求めます。情報を麻薬のようにインプットしたがるのです。
より多くの情報を求め、インプットをしなければ成功できないという強迫観念を持っています。
それに対し、「情報ユーザー」は、情報をうまく使おうとします。社会人として必要な学習は、言うまでもなく現実社会で活用するための学習です。
いくら膨大な情報をインプットしたとしても、実際にその情報を使うことができなければ、その学習に何の意味もありません。
ここでお伝えしたいことは、情報を「集める」から「使う」という意識にシフトしなければならないということです。
「情報中毒者」のように情報に使われる側ではなく、情報をうまく使う側である「情報ユーザー」になる必要があります。
学習の目的は、決して情報を蓄積することではありません。手当たり次第に情報を集めて、将来に備えることが、学習の本来の姿ではないのです。
それはまさに、以前ご紹介した「ジャストインケース学習」そのものです。
情報ユーザーになるために
では、どのようにすれば、情報中毒者を抜け出し、情報ユーザーになれるのでしょうか?どうやって、ただの情報を現実に使える知識とすればいいのでしょうか?
それは、あなたの頭の中で情報のネットワークを築くことです。
- 既に知っていること
- 今学ぶこと
- これから知るべきこと
これらの間にネットワークを作るのです。そして、これこそが、私達のすべき学習の本質になります。
あなたの過去と現在、現在と未来に橋を架けるのです。もっと具体的に言うと、今日学ぶこととあなたが過去に学んだこと、これから学ぶべきことがどのような関係にあるのかを考えることです。
物事の関連付けを行う時、人の脳には情報のネットワークが形成されます。
- これまで学んできたこととどう関連するのか?
- 今後学ぶこととどう関連するのか?
- 共通点、相違点は?
- どのような体系となっているのか?
そのように既知の情報と関連付けて学習することを意識できるようになると、物事をより早く記憶することができるようになります。更に、それを思い出したり、応用したりする能力も高まります。
学習とは、点と点を繋いで、物事の関係性を理解しながらネットワークを築くことです。
私は、学生時代に暗記の際には、よく語呂合わせに自分の作ったストーリーを載せて暗記するようにしていました。
そして、そのストーリーは過去の経験に基づいたものや、すぐに自分がイメージできる身近なことであれば、覚えやすく、思い出しやすかったという原体験があります。
情報のネットワーク化は、過去の経験やあなたの思考に強く依存します。同じ本を読んでも、人によって学習量に大きな差が生まれるのです。
Amazonで本のレビューを読むと、それがよくわかります。たとえ同じ本を読んだとしても、読む人によって本に対する評価が全く違うのです。
ある人は、名著だと言い、片や何も得るものがなかった、読むだけ無駄だったと言う。この違いは何なのか?
それは、同じ情報だったとしても人によって「情報の関連付けができるかできないか」「関連付ける事柄が多いか少ないか」が違うからです。それが本への評価の違いとなってそのまま表れるのです。
本に書いていることが既に自分が知っていることだとしても、読んでいて新たな発想やアイデアが良く浮かぶ本は結構あるものです。
- 自分が全部知っている内容でつまらなかった
- 新たな気付きを与えてくれる面白い本だった
これら評価の違いは、読む人の知識量の違いという以上に、読み手の情報のネットワーク化能力とこれまでの経験の違いによるものです。
「なぜ」を大切にする
情報を実際に使える知識とするためには、情報のネットワーク化が必要であるということをお伝えしてきました。
ネットワークを築くために有効な方法は、好奇心を持つことです。
好奇心を持って学習することで、自然と脳にネットワークが構築されます。何も複雑なことを意識せずとも、脳が勝手に関連付けをしてくれるのです。
ネットワークが多ければ多いほど、新しいことへの学習やブレイクスルーが容易になります。
そのためにも、自分自身に対して「なぜ」という質問を習慣とすることが大切です。物事に対して常に「なぜ」と尋ねるのを習慣にできれば、多くのチャンスとアイデアに出会うことができます。
それは、脳がフル回転して自然とネットワークを構築しているからです。また、好奇心は学習の大きな原動力になります。なぜなら、知的好奇心を満たすことは人にとって快感だからです。
そもそも人の脳は好奇心を抱くようにできているのですが、学校教育によって本来持っている好奇心は次第に失われていきます。
受験を経験してしまうと、勉強に対する好奇心は限りなく「ゼロ」になります。
なぜなら、勉強の目的が「知ること」ではなく、「暗記」となってしまうことで、知ること自体に喜びを感じられなくなってしまうからです。
自分自身を知る
学習効果を考えた時、自分自身を知ることは、見逃されがちですが、とても大切なことです。
ここからは、自分自身を知るための二つの大切な問いをご紹介します。
いつ生産性が高まるのか?
まず一つ目は、「一日の中でいつ生産性が高まるのか」ということです。つまり、何時から何時までが、自分にとって最も勉強に適しているのか。
一般的に、朝は集中することができ、学習に適していると言われていますが、夜の方がいいという人もいます。自分はどうなのかを考えてみましょう。
生産性の高い時間帯に勉強する。これは当たり前のように思えますが、実践できている人は少ないでしょう。
- いつ生産性が高まるのか?
- その時間帯でいかに勉強するか?
本来、私達はこれを学習前に徹底的に考えるべきなのです。
いつもどこで挫折するか?
そして二つ目は、「自分の学習はいつもどこで挫折するか」ということです。言い換えると、あなたの学習の問題点は何かということです。
最初は盛り上がって勉強するけど、途中で飽きてしまう所でしょうか?それとも、最初から無理なスケジュールを立ててしまい、続けられなくなってしまう所でしょうか?
自分がいつもどんな壁にぶつかって挫折してしまうのかを理解することは極めて重要です。なぜなら、次もその壁でつまずいていてしまう可能性が高いからです。
それを意識できれば、勉強を続けられる可能性は飛躍的に高まります。
情報ユーザーの読書法
「ビジネス書を読んでいるけど、なかなか実生活に落とし込めない・・・」
このような悩みを抱く人は、非常に多いです。インプットするけど、実生活に応用できずに、結果が出せない。そして、モチベーションが下がって、いずれ学習をやめてしまう。
このように、最初モチベーションが上がって学習を始めるものの、徐々に学習に対するモチベーションが下がってやめてしまうことは本当によくあるものです。
これらを避け、ビジネス書を実生活に落とし込むことができる有効な方法をご紹介しましょう。
まずは、ビジネス書を1回普通に読みます。そして、2回目は「この情報を自分にどう活かすか」という視点を持って、付箋に書き込みながら、ペタペタ貼って読書を進めるのです。
そして、読み終わった後、最後に付箋を回収しながら実際の行動に移していきます。もちろん、付箋にメモしたその時に読書を中断して行動しても結構です。
この方法は、実践も伴いますから、読み終わるのにとても時間かかりますが、漫然と読んでしまうことを防ぎ、実際に行動するためにはとてもおすすめの方法です。
インプットする際は、いかに漫然と読み流さないかが重要で、そのための工夫がとても大切だということです。
この方法は、情報中毒者を抜け出し、情報ユーザーになるためにもとても有効です。ぜひ、あなたもやってみてください。
まとめ
さて、少ないリソースで目標達成を果たすため、学習効果を最大化させる方法についてお伝えしてきました。
そして、「どれだけ量を学ぶか」よりも、「何を学ぶか」、「どのように学ぶのか」が目標達成のためには、とても大切なことであり、そのために情報のネットワーク化をすべきだということをお伝えしてきました。
繰り返しになりますが、情報のネットワーク化とは、
- 既に知っていること
- 今学ぶこと
- これから知るべきこと
これらの間にネットワークを作ることです。
つまり、今日学ぶことと昨日学んだこと、今日学ぶことと明日学ぶべきこと、これらの間の関係や共通点、相違点について考えることです。
今の自分の既知の情報と関連付けて学習することができれば、記憶しやすくなるだけではなく、情報を取り出すのも容易になります。
そして、そのネットワーク化のためには、日々好奇心を持って生活することであり、「なぜ」と尋ねることを習慣にすることが大切です。
物事に対して「なぜ」と尋ねるのを習慣にすれば、多くのチャンスとアイデアに出会うことができ、脳が勝手に関連付けをしてくれるからです。
ネットワークが多ければ多いほど、新たな発想へのブレイクスルーが容易になります。
情報は紛れもなく「得るため」ではなく、「使うため」にあるものです。情報単体では意味を持ちません。繋げることで初めて活用することができ、価値を持つのです。
そのためにも物事との関連付けを常に意識し、思考する時間を十分に持つことが大切です。
情報に使われる側ではなく、使う側に立つこと。これが、情報中毒から抜け出すことであり、あなたの学習スピードを激変させるとても大切なことなのです。
ぜひ、あなたがビジネス書を読む際、意識してみてください。