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誰も教えてくれなかった!移動平均線の使い方のすべて

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  • 移動平均線は具体的にどう使えばいいんだろう?
  • 移動平均線で使う期間は何日がいいの?
  • なぜ、移動平均線は機能するのだろう?

もし、あなたがこんな疑問を持っているのならぜひこの続きをお読みください。

移動平均線は、テクニカル分析で使用するインディケーターの中でも、トレーダーに最もよく使われ、そして、よく機能するものです。ですから、テクニカル分析において、まずは押さえておくべき、とても重要なインディケーターと言えるでしょう。

あなたが冒頭のような疑問を持っているのは、移動平均線というインディケーターの本質をあまりよく掴んでいないのが原因です。

これは何も移動平均線だけではなく、インディケーターすべてに言えることですが、自分が「相場の何を見ようとしているか」を自分の中で明確にしないままチャートを見たとしても、相場から何の情報も引き出すことはできないでしょう。意味のあるチャート分析をするためには、まずは、インディケーターの本質を知ることが大切です。

この記事では、インディケーターの代表格である移動平均線を解説していきます。

相場から情報を引き出すための移動平均線の見るべきポイント、移動平均線の売買戦略、移動平均線との向き合い方までをまとめてみたので、ぜひ、あなたのトレード戦略の役に立てていただければと思います。

この記事を読んでいただき、移動平均線の本質を知ってもらえれば、冒頭のような疑問も浮かんできませんし、何よりも、インディケーターに振り回されることがなくなるでしょう。そして、インディケーターを使うことで、相場からより多くの情報を引き出すことができるようになるはずです。

ぜひ、参考にしていただければと思います。では、さっそくいきましょう。

1.移動平均線とは

14616278 - stock market analyze「移動平均」とは、「直近の一定期間のレートの平均」を言います。

例えば、「10日間移動平均」というと、今日を含む直近10日間のレートの平均した値を言います。また、日足でない場合は、「10本移動平均」「10期間移動平均」と言う時もあります。これは、直近10本のローソク足のレートをもとに、移動平均を計算することを意味しています。

新しいローソク足ができるごとにそれに対応する移動平均を求め、それらの値を折れ線で結ぶことで移動平均線ができます。次のチャートは、20日移動平均線です。

20ma

この移動平均線が作られる過程を見てわかるとおり、ローソク足単体を見るよりも、「相場の大まかな流れ」を把握することができます。

つまり、相場の現在値の把握としてはローソク足、相場の大まかな流れとしては移動平均線を見ます。チャートを見る際は、このローソク足と移動平均線の関係性から「今後相場がどう動くのか」を考えながら見るというのが基本となります。

では、10日移動平均線が作られる過程を詳しくご紹介しましょう。

idouheikinsenまず、1日目から10日目までの平均が112.5円になります。この数値を10日目に配置して、移動平均線の起点とします。

次に、2日目から11日目までの平均は113.3円です。これが、移動平均線の次の点になります。これを3日目、4日目と計算を続け、点を結んでいくことで、移動平均線が作成されていきます。

なお、一般的に移動平均は終値を使って計算をしますが、終値ではなく、始値、高値と安値の平均を使って導き出すこともできます。

2.移動平均線の種類

2-1 移動平均線の期間

43222650 - aged stock trader looking at monitors移動平均線は、期間によってその意味も形状も全く違うものになります。

ここでは、移動平均をとるべき期間を考えていきましょう。

移動平均線で使われる一般的な期間として、日足チャートであれば「5・10・20・21・25・50・75・90・100・200」がよく使われる期間です。

5日、20日というのは、1週間の営業日が5日間、1ヵ月の営業日がおよそ20日間であることに由来していると思われます。また、中長期のトレンドを見る際は、200日がよく使われています。これは、休日を除いた年間営業日が約200日ということに関係しています。

特に、この200日移動平均線は、トレンド転換点として注目されます。後述するグランビルの法則を考案したチャート分析家のジョセフ・E・グランビルは、200日移動平均線が最も信頼性が高いと言っています。

実際にチャートを見てもらえばわかると思いますが、この200日移動平均線はサポートライン、レジスタンスラインとしても、大きなトレンドの転換点としてもよく機能しています。

週足チャートの場合には「13・26・52」の移動平均線が、月足では「12・24・60」が一般的な設定期間だと言われています。

日足よりも短い足のチャートになると、それぞれのトレーダーが自身のトレードスタイルに合わせて設定している事が多く、一般的な期間と言うものは有りません。

移動平均線は、期間が短くなると、「だまし」が発生しやすいという特徴を持っています。そのため、だましを避けるために、わざと5期間移動平均ではなく、より反応が遅い7期間移動平均を使うという人もいます。

冒頭にお話ししたように、移動平均線はどんなトレードの本においても最初に出てくる最も初歩的でポピュラーなインディケーターです。

ですから、市場に参加しているトレーダーの多くは、移動平均線で相場のトレンドや転換点を見て売買をしていますから、より多くの人が使っている一般的な期間を使えば、市場が注目するポイントもわかり、それを自身のトレードに生かすことができます。

つまり、より多くの市場参加者が注目している期間を使うほど、市場参加者の心理動向がわかるということです。

「どの期間が最もよく機能するのか」というのは、明言することはできませんが、より多くの市場参加者が注目するポイントを見つけ、その時の心理動向を推測し、トレードの準備をしておくことが大切です。

2-2 移動平均線の種類

移動平均線の計算方法は、以下の三種類あります。

  • 単純移動平均・・・SMA(Simple Moving Average)
  • 指数平滑移動平均・・・EMA(Exponential Moving Average)
  • 加重移動平均・・・WMA(Weighted Moving Average)

では、それぞれ説明していきます。

2-2-1 単純移動平均線・・・SMA(Simple Moving Average)

実は、先ほどの移動平均線の説明は、この単純移動平均線の説明です。最もシンプルな移動平均線であり、移動平均線の元祖ですから、いまだに多くのトレーダーが使っています。

2-2-2 指数平滑移動平均線・・・EMA(Exponential Moving Average)

指数平滑移動平均は、「現在に近い値のほうが重要」という考えから、直近の値に加重を加えて計算しています。

詳しい計算方法は省略しますが、直近の値に2倍の加重をかけて平均することで、直近の値に敏感に反応します。つまり、単純移動平均線に比べると、直近の値の影響を大きく受けるということです。

2-2-3 加重移動平均線・・・WMA(Weighted Moving Average)

加重移動平均は指数平滑移動平均線と同様に、単純に平均するのではなく、新しい値に加重をかけて平均計算しています。

具体的には、平均する期間の初日を1とすると、2本目は2倍、3本目は3倍とし、最後はN倍の加重をかけて平均します。単純移動平均に比べて、直近の値により敏感に反応します。

2-3 移動平均線が増えた理由

なぜ、こんなに移動平均線の種類が増えたのかというと、単純移動平均線だけでは不満があったからです。

それは、単純移動平均線は直近の値への反応が弱いことから、トレンド転換やサインを見逃しやすいという不満です。それを解消するために、より直近の値動きに敏感に反応する移動平均が考案されてきました。

もちろん、その弊害もあります。

移動平均線の相場の大まかな流れを把握できるというメリットが、直近の値に敏感に反応するようになってしまうことで薄れてしまうのです。そうなると、必然的にダマシは多くなります。

期間と同様、「どの種類の移動平均線を使うのがベストか」という答えはなく、良い部分と悪い部分を理解した上で、「自分が相場から何を得たいのか」を明確にした上で使っていくことです。

例えば、「今の相場のトレンドがどうなっているのか」を把握する目的であれば、大まかな相場の流れを把握するために、直近の値動きに反応しにくい単純移動平均線が合っているでしょうし、トレンドの発生やトレンドの転換を一早く捕捉したい場合は、直近の値動きに敏感に反応する指数平滑移動平均線や加重移動平均線が合っているでしょう。

指数平滑移動平均線や加重移動平均線は、直近の値動きに敏感に反応するため、ダマシも多くなるというデメリットもありますから、移動平均線だけを使うのでなく、オシレーター系のインディケーターも併用することで、そのデメリットをカバーすることも考えるべきです。

それぞれの良い所、悪い所がありますから、それぞれを把握した上で、メリットを生かし、デメリットをカバーしながらトレードすることが大切です。

3.移動平均線の特徴

24466358 - forex market charts on computer displayでは、次に移動平均線の特徴についてお話ししていきます。移動平均線は、次の3つの特徴があります。

3-1 スムージング

ローソク足は、細かく上下していますから、終値を結んだ場合、ジグザグな線となります。

移動平均線は、値動きの平均をとるものですから、ジグザグな線ではなく滑らかな線となります。この滑らかな線にすることで、余計な情報が削ぎ落とされ、相場全体の傾向が見やすくなるのです。

3-2 トレンド

移動平均線は、値動きのトレンドを表します。

例えば、相場が上昇傾向にあるときは、移動平均線はローソク足の下に位置し、サポートラインのようにローソク足を支持するような動きをします。また、下降傾向にあるときは、移動平均線はローソク足の上に位置する傾向があり、レジスタンスラインのようにローソク足を抑えつけるような動きをします。

下のチャートを見てもらえばわかりやすいかと思います。ma-trend

3-3 遅効性指標

移動平均線は、遅効性のインディケーターです。移動平均線の計算方法を見てきたとおり、値動きの後から描写されるものです。

例えば、下降トレンドの際、一度底を打ち、上昇を始める初期段階では計算対象にまだ多くの下降トレンドのレートが含まれることになります。つまり、上昇を始める初期段階では移動平均線はすぐには上向きになりません。

このように、移動平均線の動きはレートに少し遅れることになるのです。

この遅れる度合いは、移動平均線の「期間の長さ」で変わり、期間が短いほど値に対して反応が早く、期間が長いほど値に対して反応が遅くなります。例えば、20期間移動平均と75期間移動平均を比べると、75期間移動平均のほうが反応は遅れるということです。

下のチャートは、移動平均線の「期間」だけを変えた同じチャートです。同じチャートでも移動平均線の期間によって、形状がかなり違うことがわかるかと思います。ma20-75

4.ポジションの平均取得コスト

移動平均線の基本的な使い方として、移動平均線の上に価格があれば相場が強気、下にあれば弱気というように判断します。

なぜ、そう判断されるのでしょうか?

それは、移動平均線が、その期間のポジションの「平均取得コスト」を表すからです。

例えば、本日のドル円の移動平均が120円だったとしましょう。この場合、直近20日間でドルを売買した人は平均120円でドル円を売買したことになります。

移動平均線よりも現在レートが上であれば、買いポジションを持っている方は、利が乗っている状態と言えます。仮に、現在のドル円が121円であれば、買いポジションは、1ドル当たり1円の利が乗っている状態で、逆に売りポジションは1円の含み損を抱えている状況です。

移動平均線よりもレートが下であれば、売りポジションを持っている方は、利が乗っている状態と言えます。現在のドル円が119円であれば、売りポジションは、1ドル当たり1円の利が乗っている状態で、逆に買いポジションは1円の含み損を抱えているという状況です。

移動平均線を隔ててポジションを保有している人の心理状態が、勝ち組と負け組で分けられるのです。

もちろん厳密に考えると、それぞれの出来高加味して考えるべきだと思いますが、出来高に変化がないという前提であれば、移動平均線を平均取得コストの近似値としてみなすことができるでしょう。

5.移動平均線の見るべき3つのポイント

65693378 - confident coach explaining changes on financial market移動平均線で見るべきポイントとして次の3つがあります。

・移動平均線の向きと傾き
・移動平均線と価格との位置関係
・価格の移動平均線反発

では、一つ一つ見ていきましょう。

5-1 移動平均線の向きと傾き

移動平均線は、一定期間の価格の平均値を結ぶことによって、価格動向を見た目でわかりやすく表現してくれるものです。

つまり、移動平均線の向きは、価格の傾向を示しています。上向きであれば、買われている傾向を示し、下向きであれば、売られている傾向を示すのです。

また、傾きはその傾向の強さを表しています。上への傾きがきつければ、買われている傾向がより強いということになるのです。

5-2 移動平均線と価格との位置関係

相場には、「価格はいずれ平均へ回帰する」という性質があります。

例えば、一気に買い上げられ、レートが跳ね上がっても、じきに調整され、移動平均線に近づいていくのです。これは、相場は、ボラティリティの拡大と収縮を繰り返す性質に深く関係しています。

ボラティリティの拡大と収縮については、次の記事で詳しく解説していますから参考にしてみてください。

この価格の調整には、「縦軸(価格)の調整」「横軸(時間)の調整」の2種類があります。

では、それぞれ説明していきます。

5-2-1 縦軸(価格)の調整

「縦軸(価格)の調整」というのは、時間が経過しない状況で価格の調整が起きている状況です。

下のチャートを見てください。

このチャートでは、急激な上昇で移動平均線に「価格」の方が近づいているのがわかるでしょうか?

このように短時間で大きく下げた場合、新たな売りが続かず、その後、レンジに移行する可能性が高いです。ma-price

5-2-2 時間(横軸)の調整

「横軸(時間)の調整」というのは、価格が動かず、時間による調整が起きている状況です。

下のチャートを見てください。

移動平均線が価格が近づいてきているのがわかるでしょうか?

再度下落するタイミングを市場が待っている状況です。移動平均線に価格がタッチした後、再度下落する可能性が高い状態と言えます。ma-time

5-3 価格の移動平均線反発

移動平均線は、相場の相場環境を把握するためだけではなく、実際のエントリーのタイミングで使用されることもあります。

既にお伝えしましたが、ボラティリティは、拡大と収縮を繰り返しています。価格は、平均値から離れれば、引き寄せられ、平均値にくっつき、くっつけば、また離れるということを繰り返しています。

この特性を活かして、トレンド形成時の押し目買いや戻り売りのエントリータイミングとして、移動平均線の反発はよく使用されます。

例えば、先ほど説明した、5-5-2「横軸(時間)の調整」はいい例でしょう。

市場が再度の下落を待っている状況で、価格が移動平均線に近づいてきたとします。そして、移動平均線にタッチしたと同時に、ショートエントリーというようにエントリーのタイミングとしても移動平均線を使うことができます。

6.グランビルの法則

移動平均線を使って、具体的なエントリーとエグジットのタイミングを判断する手法として、グランビルの法則が知られています。ここでは、このグランビルの法則について、詳しく説明していきましょう。

6-1 グランビルの法則とは

グランビルの法則とは、アメリカのチャート分析家であるジョゼフ・E・グランビル氏が考案したものです。もともとは、株式チャートで売買のタイミングを図るために考案されたものですが、為替にも応用できます。

グランビルの法則は、移動平均線とローソク足の関係から、エントリーとエグジットを判断していくものです。買いと売りでそれぞれ4通りの法則で計8つの法則があります。

6-2 4つの買い法則

まずは、買いの法則から解説していきます。

6-2-1 買い法則1

”移動平均線が下落から横ばいで推移した後に、ローソク足が下から上へ上抜いたら買い”

移動平均線が横ばいで推移するということは、下落基調であった相場が下げなくなっている状況を示しています。いったんの底である可能性が高く、この状態で移動平均線を上抜いたことで、底からの上昇を狙うという場面です。

単純にこのシグナルでエントリーしていくというよりは、長期足のサポートラインなど複数の上昇を予感させるチャートポイントで出現すれば、ぜひ狙っていきたいタイミングと言えるでしょう。ma-buy1

6-2-2 買い法則2

”移動平均線が上昇中のときに、ローソク足がいったん移動平均線の下まで下落してから再度上昇し、移動平均線を上抜いたら買い”

これは、上昇トレンドの押し目買いの場面です。下へ行くと見せかけて再上昇する、これは一種のだましの要素を含んでいます。

移動平均線を下回ったことで、いったんの天井をつけたと判断してショートで入った人が一気に損切りさせられて上に跳ね上げられている状況です。上昇トレンド中で、すでに買いポジションを保有しているのであれば、増し玉する一つのタイミングとなるでしょう。ma-buy2

6-2-3 買い法則3

”移動平均線が上昇中に、ローソク足が移動平均線に近づいてきたが、割り込むことなく再上昇したら買い”

これは、トレンドの発生初期に見られる状況で、深い押しを作らず上昇している場面です。高値掴みになる可能性があり、入りづらいタイミングです。ma-buy3

6-2-4 買い法則4

”下落中の移動平均線より、価格が大きくかい離して下落した場合、反発しだしたら買い”

下落スピードに移動平均線が追いついていない状況を示しています。

これは、「行き過ぎはいつか戻される」という考え方をもとにしていて、売られすぎの状態からの自立反発を狙うものです。確かに調整は起こるでしょうが、入るタイミングが難しいでしょう。

このケースも単純にこのシグナルでエントリーしていくというよりは、長期足のサポートラインなど複数の上昇を予感させるチャートポイントを絡めることができればという条件付きで狙っていきたい場面かと思います。

この買い法則4については、ショートエントリーしている場合、反発を回避するためのエグジットのタイミングとしての活用もできるでしょう。ma-buy4

6-3 4つの売り法則

次に売り法則について解説していきます。売り法則は、買い法則を単純に逆にしたものです。

6-3-1 売り法則1

”移動平均線が上昇から横ばいで推移した後にローソク足が上から下へ抜いたら売りと判断”

移動平均線が横ばいで推移するということは、上昇基調であった相場が下がらずもみ合いをしていることを示しています。いったんの天井である可能性が高く、この状態で、移動平均線を下抜いたことで、天井からの下落を狙うという場面です。

単純にこのシグナルでエントリーしていくというよりは、長期足のレジスタンスラインなど複数の下落を予感させるチャートポイントがあれば、狙っていきたいタイミングです。ma-sell1

6-3-2 売り法則2

”移動平均線が下降中のときに、ローソク足がいったん移動平均線の上まで上昇してから再度下落し、移動平均線を下抜いたら売り”

これは、下降トレンドの戻り売りの場面です。上へ行くと見せかけて再下降するという一種のだましです。

移動平均線を上回ったことで、いったんの底と判断し、ロングで入った人は一気に損切させられて下に落とされている状況です。下降トレンド中で、すでに売りポジションを保有しているのであれば、増し玉する一つのタイミングとなるでしょう。ma-sell2

6-3-3 売り法則3

”移動平均線が下降中に、ローソク足が移動平均線に近づいてきたが、上抜けることなく再下落したら売り”

これは、トレンドの発生初期に見られる状況で、深い戻しを作らず下落している場面です。安値掴みになる可能性があり、タイミングとして入りづらいでしょう。ma-sell3

6-3-4 売り法則4

”上昇中の移動平均線より、価格が大きくかい離して上昇した場合、下落しだしたら売り”

上昇スピードに移動平均線が追いついていない状況を示しています。「行き過ぎはいつか戻される」という考え方をもとにしていて、買われすぎの状態からの下落を狙うものです。確かに、いずれ調整は起こるでしょうがエントリーのタイミングとしては難しいものがあります。

このケースも、単純にこのシグナルでエントリーしていくというよりは、長期足のレジスタンスラインなど複数の下落を予感させるチャートポイントを絡めることができればという条件付きで狙っていきたい場面です。

この売り法則4については、ロングエントリーしている場合、反落を回避するためのエグジットのタイミングとしての活用もできます。ma-sell4

7.ゴールデンクロスとデッドクロス

66691167 - data management platform or dmp technology concept移動平均線を使ったエントリーとエグジットのタイミングとして、「ゴールデンクロス」「デッドクロス」がよく知られています。

7-1 ゴールデンクロスとデッドクロスとは

長短2本の移動平均線を引いた場合、上昇トレンド、下降トレンド、それぞれの環境では、チャート上の上からこの順番で並ぶ傾向があります。

上昇トレンド時
①ローソク足
②短期移動平均線
③長期移動平均線

下降トレンド時
①長期移動平均線
②短期移動平均線
③ローソク足

ゴールデンクロスとデッドクロスは、この2本の移動平均線のクロスをエントリーとエグジットのタイミングする手法です。エントリーとエグジットのシグナルとして次の2つがよく使われます。

ゴールデンクロスは、
”短期移動平均線が長期移動平均線を上抜いたら買いもしくは売りの決済”

デッドクロスは、
”短期移動平均線が長期移動平均線を下抜いたら売りもしくは買いの決済”
g-dcross

7-2 2つの問題点

ゴールデンクロスとデッドクロスは、実はそれだけでは実践で使うことができません。それは、次の2つの問題があるからです。

7-2-1 遅効性

この手法は、シグナルが出るのが遅れるという致命的な欠点があります。

下降トレンドが発生している間は、レートの上に短期移動平均、その上に長期移動平均線が位置することになります。

その後、トレンドが下降から上昇に変わると、その価格を追って短期移動平均線が上昇を始めるため、ある程度上昇トレンドがはっきり出てからゴールデンクロスが出ることになるのです。

このトレンドの”初動”を捉えることができないのです。エントリーのタイミングが遅くなると、利益も小さくなりますし、損切りも遅くなります。

7-2-2 ダマシに遭いやすい

この手法は、トレンドが発生している場面では上手く機能するのですが、レンジの環境になると、途端にダマシばかりで、機能しなくなります。下のチャートを見てもらえれば、いかに機能していないかがわかると思います。g-d-range

7-3 正しい使い方

前述したようにゴールデンクロスとデッドクロスは単純なエントリー&エグジットのシグナルとしては使うことができません。そのため、他の手法と組み合わせた現実的な活用法として次の2つを提案したいと思います。

7-3-1 相場の強気弱気の判断として使う方法

これは、移動平均線を相場の環境を認識するためのツールとして使う方法です。

移動平均線を使って、相場環境を認識した上で、そのほかの売買シグナルを出すロジックや手法を組み合わせて、実際のトレードを行う方法です。

では、下のチャートを見てください。移動平均線は、短期(20MA)と長期(75MA)の移動平均線を表示しています。これらを囲まれた部分をバンドと考えて、

バンドの下へ価格があるときは”弱気である”と判断し、基本的にショートのシグナルだけを受け入れ
バンドの上へ価格があるときは”強気である”と判断し、基本的にロングのシグナルだけを受け入れる

ということです。

ゴールデンクロス・デッドクロスをそのまま売買シグナルとして使うのではなく、方向性を定めるためのツールとして使い、他のシグナルや手法でエントリータイミングを計っていくのです。g-d-ex

7-3-2 売買シグナルとして使う方法

もう一つの方法が、売買シグナルとして使う方法です。

既に説明してきたように、相場環境によっては、移動平均線のクロスの単純な売買シグナルは機能しません。

なぜ機能しないのかというと、シグナルが出る相場環境を無視しているからです。相場環境を把握した上で、トレンドが発生している場面でのみ、シグナルを受け入れればいいのです。

例えば、ダウ理論によるトレンド判断をした上で、

上昇トレンドである場合には、ゴールデンクロスでエントリーし、デッドクロスでエグジットする。
下降トレンドである場合には、デッドクロスでエントリーし、ゴールデンクロスでエグジットする。

この一工夫をするだけでも、単純なシグナルでのトレードよりもパフォーマンスは全く違うものになるはずです。エグジット部分をより工夫すれば、実践レベルで使えるようになるはずです。

トレンドを定義するためのダウ理論については、次の記事で詳しく解説しています。

8.まとめ

さて、移動平均線についてお伝えしてきましたが、移動平均線は強気弱気など相場環境を把握するのにも、エントリーやエグジットのタイミングを計るのにも使える万能なインディケーターです。上手に使えば、トレードする上で非常に重要なツールになるはずです。

インディケーターは、”役割を明確にし、なぜそれを使うのかを理解した上でトレード判断の材料の一つとして使う”というのが、最も正しい使い方です。

「インディケーターがサインを出したからエントリーした」というのは、あくまでも結果であって、その判断を下すための合理的な根拠を見出す必要があります。自分がなぜエントリーするべきなのか、その優位性(エッジ)を他の人に説明できるまで、インディケーターの本質の理解を深めていただければと思います。

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