あなたは、周囲との人間関係は良好ですか?
上司、部下、同僚などの会社の人間関係や親、夫妻、子どもなどの家族の人間関係がすこぶる良好で、何も悩みがないというのであれば、それはとても幸せなことです。
なぜなら、人の悩みのほぼすべてが人間関係に起因するものだからです。
- 自分の言っていることを理解してくれない ・・・
- 相手が言っていることを理解できない ・・・
- なぜ、あんな態度をとるのか・・・
- なぜ、思った通りに動いてくれないのか・・・
相手への不満が募り、ストレスが溜ると、何もかも嫌になってしまいます。つまり、心はノンフローになります。
そして、一人になっている時にも、そのことを思い出して、一人ノンフロー状態になり、不機嫌になるのです。
ノンフローな時間を増やすことは、人生にとって大きな損失です。
人間関係をいかに円滑にするか?これは現代人にとっての大きなテーマですが、そのためには、まずは自分と向き合うことです。
相手の心は自分のコントロール外のことですから、まずは、自分でコントロールできる部分から対処していくべきです。
今回は、 人間関係を改善するために、自分と向き合い、思考を転換させる7つの質問をご紹介します。
この7つの質問によって、あなたの人間関係の悩みは解決され、
- 前向きになって、人に好かれるようになる
- 自分自身の心の在り方が変わり、生き方が変わる
- 職場の人間関係が良好になり、仕事が楽しくなる
など、変化が訪れるはずです。
人間関係において、「このような態度を取るようにしましょう」とか「このような言動をしましょう」など、表面をなぞるような行動をいくらしても根本的な解決にはなりません。
もっと問題の本質に切り込んでいく必要があります。
なぜ、相手は自分に対して、不快感、嫌悪感を抱き、拒絶するのか、その本質を深く考える必要があるのです。
今回、私が紹介する方法は、自分の心を見つめ、在り方を変える方法です。あなたの人間関係においてとても重要なお話になりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
人間関係がうまくいかない理由
なぜ、人間関係がうまくいかないのでしょう?その原因は何なのでしょうか?
結論から言うと、それは、自分の深いところにある”負の感情”が原因です。

ここで言う負の感情とは、自分の心の中にある、とても人には見せられない、とても汚いものと自分が思い込んでいる部分を言います。
- こんな部分が自分にあることを認めたくない
- こんなことをあまり深く考えたくない
- こんなことは誰にも言えない
そんな自分では直視したくない、心の深いところにある暗黒の部分です。”心の闇”と言ってもいいかもしれません。
心の闇は誰もが持っているものです。そんな、心の暗黒部分を人に指摘されたり、触れられたりすると、人は強く反応します。
突然、怒りが込み上げてきたり、我を忘れるほど動揺したり、感情が揺らされて強く拒絶したり、大きな反応をしてしまうものなのです。
人に触れられたくない部分ですから、どうしてもそのような反応をしてしまいます。そして、そんな誰にも触れられたくない心の闇は、人間関係に大きく影響します。
人間の悩みの多くは人間関係に起因しています。ですから、この心の闇は、”人間の悩みという大きなテーマの鍵”とも言えるわけです。
この心の闇としっかりと向き合わないと、どんなに人に隠していても、どんなに取り繕っていたとしても、いずれ人間関係がうまくいかなくなります。
心の闇としっかりと向き合うことで、初めて自分を客観視することができ、その結果、人間関係の悩みも自然になくなっていくのです。
心の闇の恐ろしい真実
あなたが今、何かしら悩みを持っているとすれば、それは心の闇が生み出した人間関係の摩擦や誤解の産物です。
ですから、あなたが自分の心の闇の存在に気づいていなければ、そもそも人間関係がなぜうまくいかないのかを理解できません。

そして、たとえ気づいていたとしても、自分ではその心の闇を周りにうまく隠し通せていると思っていますから、深く考えることもなく、改善されることもありません。
実は、この心の闇が恐ろしいのは、自分がいくら隠せているつもりでも、周囲の人にはバレているということです。
なぜなら、それは自分の言動や態度に自然と滲み出てしまうものだからです。
では、そんな心の闇をなくしたり、コントロールしたりできるものなのでしょうか?
結論から言うと、それはできません。
心の闇はそもそも人間であれば必ずあるもの。ポジティブな感情があれば、ネガティブな感情もある。これらは、表裏一体、すべて自分です。
なくすことなんてできないし、ましてコントロールすることができるものではありません。しかし、ここで絶望する必要はありません。
この心の闇という極めてネガティブな感情は、大きくポジティブな思考へ転換させることができるからです。
その方法を知っていれば、すべては考え方次第、そう思えてきます。
心の闇を転換させる
転換させる方法を一つの例に説明していきましょう。
あなたは職場で同僚とうまくいかないという悩みを抱えていたとします。同僚を強く意識して、少し張り合ってしまうところがあるようです。

「自分の方が同僚よりも仕事ができるはず」、「負けたくない」という気持ちが強く、ことあるごとに自分と同僚を比較してしまう。そんな気持ちを心の奥底に持っていたとします。
そして、そんなあなたは同僚には少し馬鹿にされていると感じていて、自分の中にそんな心の闇があることを自覚しています。
そして、日々の生活において、あなたは周りにそんな心の闇を隠せていると思い込んでいます。
ですが、実際には 心の闇がしっかりと反映されたあなたの言動や行動によって、周囲の人はあなたがそんな感情を抱いていることを見抜いています。
そして、それが職場での人間関係の悪化に繋がっています。
では、ここで心の闇を転換させてみましょう。
まずは、”同僚を強く意識してしまう、そんな自分がいる”ということを自覚することです。
ネガティブな感情を持っている自分がいるということをまず認識するのです。
自分には、同僚の成功を素直に喜べなかったり、同僚が何かミスすればうれしいという感情が生まれたりすることをまずは自覚します。
そして、次に「その感情がなぜ生まれるのか?」をじっくりと考えてみましょう。
あなたの心の闇をしっかりと直視してみます。
そして、よく考えてみると、同僚に仕事で負けてしまう恐怖、自分だけが出世できない恐怖、そんな恐怖心が自分の中にあるということがわかりました。
そういった感情が自分の中にあることを自覚する、これがまずはスタートです。

そして、その思考を同僚の行動を意識したり、自分と比較したりすることではなく、自分のスキルにフォーカスして、自分をもっと磨こうとか、同僚と張り合ってもしょうがない、他社に勝つために同僚と一緒にがんばってみようとか、思考をポジティブに転換してみます。
この時のポイントは、自分も同僚もWINWINの関係になるポジティブな状況をイメージすることです。
ただ、同僚よりも出世したいとか、同僚のミスを喜ぶようなネガティブな思考では絶対にいい結果は生まれませんし、いい人間関係は作れません。
自分の心の闇をしっかりと直視できれば、ポジティブな方向へ思考を変化させることができます。
心の闇が自分の中にあることを認めてあげて、しっかりと向き合うことが大切です。光の部分も闇の部分も同じ自分ですから、認めてあげなければなりません。
心の闇をしっかりと見つめてあげることで、大きくポジティブに裏返ります。
多くの場合、心の闇は自分の”過去”から生まれます。今の例でいうと、仕事ができないことや仕事が遅いことを自覚していたり、何かしら人との競争に負けたトラウマだったり、似たような経験を過去にしていることが多いのです。
自分の過去に遡ってみることが、自分の心の闇を探る大きなヒントになります。
思考を転換させる7つの質問
これから説明する2つのステップを通じて、自分の心の闇にスポットを当てていきます。
そうすることで、人間関係が改善されるだけではなく、自分が本当にやりたいことや人生の目標が自然と見つかります。

心の闇にスポットライトを当てることで、これらが明確に見えてきます。
STEP1 心の闇を見つける5つの質問
自分の心の闇を見つけるために、自分自身に次の5つの質問をしてみます。
- 質問1 どんなときあなたは怒りを感じましたか?
- 質問2 どんなときあなたは悲しみを感じましたか?
- 質問3 どんなときあなたは恐怖を感じましたか?
- 質問4 どんなときあなたは強い欲望を感じましたか?
- 質問5 自分の嫌いな人は誰ですか?そして、どんなところが嫌いですか?
質問1から質問4によって、あなたがどんなときに感情を揺さぶられたかを明確にします。シーンを想像し、言語化してみることで、あなたの心の闇の正体を探ります。
質問5は、嫌いな人の嫌いな部分が自分の持っている心の闇である可能性が高いからです。
なぜかというと、そのような部分が自分にもあるという自覚があるから目に付くわけです。そもそも自覚できないとか自覚していないものは不快に感じません。
自覚できているから不快に思うのです。そのようなアプローチからあなたの心の闇を見ていこうというものです。
STEP2 思考を転換する2つの質問
さて、次に5つの質問に対する答えを、次のプロセスでそれぞれポジティブに転換させていきます。

- 質問6 なぜその心の闇が存在するのでしょうか?
- 質問7 ポジティブに解決するためにはどうしたらいいでしょうか?
質問6によって、STEP1で出した答えを深堀します。自分の中で「なぜ?」を繰り返し問い続けることで、その根源を探っていきます。
これを中途半端にやると、全く意味がありませんから、徹底的にやってください。
質問7のポジティブに解決するための方法を考える秘訣は、説明してきたようにWINWINの関係にすることです。
これで間違いなくポジティブな思考になっていきます。
負の部分にスポットライトを当てることで、あなたの意識改革の大きなきっかけになります。大きく成長できるチャンスになるのです。
まとめ
さて、ここまで自分の心の闇を直視し、それをしっかりと受け入れること、考え方をポジティブなものに転換するというお話をしてきました。
この7つの質問は本当におすすめなので、ぜひやってもらいたいのですが、恐らくこれを読んでいる人の半分くらいはやらないでしょう。何となく有効かもしれないと思いつつ、腰が重くなってしまうと思います。
なぜなら、そもそも心の闇というものは、自分では直視したくないもの、認めたくないものだからです。実際に考えたくもないし、言語化なんて絶対にしたくありません。
ですから、 心の闇を見つめることで少し自己嫌悪に陥る可能性もあります。
ただ、これをやってもらうことで、あなたの生き方は変わるはずです。あなたが今まで直視してこなかった、本当の自分に気づくことができるからです。
心の闇を知ることで、本当の自分と向き合うことができ、自分はどんなことに怯え、どんなことに喜びを見出すのかわかり、自分の進むべき道が明確に見え、本当に自分のしたいことがわかる。
この質問に答えている時間は、あなたの人生の中でもかなり有意義な時間になるはずです。
効果は保証しますから、ぜひ時間をとってやってみてください。