成功法則、成功哲学の本を読んでいるけど、なかなか現実は変わらない・・・
いつまでも自分を変えることができない、そんな苛立ちや焦りを抱き、自分に自信を持てないでいる・・・
変わらない現実に対し、そんな風に悲観的になったり、自己嫌悪に陥ってしまったりしていませんか?
今回は、「なぜ、成功法則や成功哲学を学んでも現実は変わらないのか?」その根本原因を明らかにしながら、目標達成に大切な5つのマインドセットをご紹介します。
これから紹介する5つのマインドセットを意識して日々過ごしてもらうことで、目標達成が容易になるだけではなく、自分にも自信が持てるようになるはずです。
では、さっそく始めていきます。
目標達成できない2つの原因
まずは、「なぜ、成功法則や成功哲学を学んでも現実が変わらないのか?」その原因を考えていきましょう。
学び続けているのにも関わらず、現実が何も変わらないということですが、これを考えるとそこには2つの問題点があります。
問題点1 テクニックにのみに焦点を合わせている
まず、一つ目の問題点が、テクニックにのみに焦点を合わせて学習してしまっているということです。
ほとんどの成功法則では、ノウハウやテクニックなどを伝えています。
しかし、過去の偉人、ビジネス・スポーツの成功者などの発言をよく見ていくと、活躍しているジャンルに関わらず、「心・技・体」の「心」をとても重視しているのがわかります。
「心が大切である」と言うと途端に胡散臭く聞こえてしまいますが、ここで言う「心」とは自分の在り方、物事に対する向き合い方です。
長期的にどんな状況でも結果を出すことが求められるプロであるほど、マインドセットを重要視する傾向があります。
スポーツの世界でも、競技の経験がなくても一流の選手を育て上げることができるコーチがいたり、業種を問わずコンサルティングを行うビジネスコーチがいたりするのは、指導すべきことがテクニックでないからです。
一流のコーチは、テクニックに焦点を合わせず、「心」はもちろん、「体」、そして生活の質を高いレベルで維持する方法を伝えます。
最高の結果を出し、目標達成するためには、テクニックだけではなく、日々をどういきるのか、いわば「生き方」を変える必要があるのです。
例えば、野球だとテクニックはバッティングテクニックになると思いますが、いくらバッティングテクニックを学んだとしても、日々の体調管理、練習の取り組み方がずれていたら、一流の選手にはなれないでしょう。
テクニックはもちろん大切なのですが、目標達成に必要な数あるピースの中の一つでしかないということです。
問題点2 学ぶために学んでいる
現実を変えるため、自分を変えるために勉強することはとても大切なことです。
ただ、「学び続けているのにも関わらず、現実が何も変わらない」と悩む多くの人は、学ぶために学んでしまっています。
学ぶこと自体が目的となってしまっているのです。
学ぶことで現実は変えられる、自分を変えられると思って勉強するのですが、その勉強を実際に行動に移すことがないのです。
学んだ知識をどう実際に生かすかという発想がないまま、ただひたすらインプットをしてしまっています。
それではいつになっても現実を変えることはできませんし、自分を変えることもできません。
学ぶときに大切なのが、「何のために学ぶのか」、「この知識を自分の目標達成のためにどう生かすか」という視点です。
この視点を持って学ばなければ、ただのお勉強になってしまいます。
目標達成を加速させる5つのマインドセット
目標達成の障害となっている2つの原因を見てきましたが、これらを踏まえた上で、目標達成を加速させるための5つのマインドセットをご紹介します。
どんな目標達成にも大切なマインドセットだと思いますので、ぜひ、「自分はこのマインドを持っているだろうか?」と問いかけながら、見てみてください。
1.主体変容
「主体変容」とはPanasonic創始者の松下幸之助の言葉です。
これは一言で言うと、自分を変えることよって相手を変えるということです。
何かうまくいかない時、つい周りの人や自分の環境のせいにしてしまうことはないでしょうか?
仕事がうまくいかなかったのは、会社のせいだ、部下のせいだ、チームメンバーが悪いなど、自分以外の他者のせいにしてしまうことはないでしょうか?
他人や環境のせいにしてしまうのは、とても簡単なことです。
しかし、よく考えてみると、今の状況や環境はあなた自身の過去の小さな決断の積み重ねが生んでいます。そして、感情を生み出しているのも自分自身です。
自らを変える意識がないまま、他人を責めたり自分の環境を呪ったりしても、現実は変わりません。
他者を変えたいのであれば、まずは自分から変える必要があります。自分の内面を見つめ、自分自身を変え、自分が先頭に立って行動することで周りに影響を与え、自然と結果は変わってきます。
もし、目標がチームで達成するものだとすれば、まずは自分を変えて、周りを巻き込む意識を持つことでゴールはグッと近づくはずです。
目標達成には、まずは自分の精神的自立が必要なのです。
2.小さな成功体験を積み重ねる
目標達成のためには「自分は達成できるイメージ」、言い換えると「目標達成の自信」を持つことがとても大切です。
なぜなら、それはモチベーションに大きく作用するからです。
「自分はどうせ達成できない」と思っていたら、モチベーションは当然上がりません。
では、どうすれば自分はできるというイメージを持てるのかというと、小さな成功体験を積み重ねていくことです。
マンガのように、ある日突然できるようになるなんてことは、現実にはあり得ません。
「ある日突然、大金が舞い込んできた」とか、「ある日ものすごい力を手に入れた」なんてあり得ません。
小さな成功の積み重ねの先にしか、大きな成功はあり得ません。
成功哲学の本などで紹介される偉人たちも「天才」や「カリスマ」と呼ばれる人たちも、最初から成功できたわけではありません。
イチローやタイガーウッズなど、とてつもない記録を持つスポーツ選手もスティーブ・ジョブス、マーク・ザッカーバーグなど巨大企業を作った経営者も、ある日突然に成功したわけではありません。
小さな成功を積み重ねていった結果、そうなったのです。
人の時間は、1日24時間みんな平等に持っています。ですから、1日にできることなんて、成功している人も失敗している人も、それほど変わるわけではありません。
例えば、プロ野球の世界では、3割バッターと2割5分のバッターでは、天と地ほど違いがあります。
3割バッターは1軍で活躍し続けることで、年俸が1億円を超えることもありますが、2割5分のバッターは、ずっと2軍のまま、数百万の年俸で最後には戦力外通告されてしまいます。
年俸も将来の人生も全く違うものになります。
しかし、中身を見ると3割バッターのスター選手と2割5分の平凡なバッター、その違いは20回打席に立ったとして、1本多くヒットを打ったかどうか、それだけの違いです。
20打席というと約5試合ですから3割バッターは、5試合を通して1本だけヒットを多く打っているというだけです。
しかし、それが1年、2年で見るとそれは大きな差になります。
天才と凡人の間には、絶対に越えられない壁が存在するわけではなく、日々の小さな成功の積み重ねがあるかどうかなのです。
3.目的と目標を設定する
目標達成できない人が陥ってしまう問題に
- いつのまにか目標がぶれてしまう・・・
- 徐々にモチベーションが下がってしまう・・・
というものがあります。
当初のやる気が続かず、何のためにやっているのかを忘れてしまい、「楽しさ」や「楽さ」を求めて途中でやめてしまうのです。
行動を継続させるために大切なことは、「目的」と「目標」です。
目的と目標を一緒に考えてしまいがちですが、全く違うものです。
- 目的とは、「何のために」「何を」「どうするか」
- 目標とは、「どのレベルの何を」「いつまでに」「どうするか」
です。
あなた自身の本当の目的を定めるために、次の2STEPを意識してみてください。
STEP1 心から望んでいる目的を考える
最初のステップは、「自分が心から望んでいる目的を考える」ことです。目的は案外深く考えないまま設定してしまいがちです。
- 自分が本当に望む目的か?
- テレビや他者から影響を受けた目的ではないか?
- 人生を賭して挑戦したい目的なのか?
静かな環境で時間をかけ、自分に深く問いかけてみてください。
目的が自分の本心とずれたものであれば、目標達成までの長く険しい道のりを乗り越えることはできませんし、目標達成してから結局自分の望んだ結果でないという悲劇を生んでしまうことになります。
STEP2 影響を考える
次のステップは、自分が達成する目的が周囲にどんなプラスの影響を与えるのか考えることです。
ここでいう周囲とは、家族、友達、職場や地域、社会全体のことです。
「目的を達成することによって、誰にどんな利益がもたらされるのか?」を掘り下げていきます。
ここで重要なのは、自分ではなく自分以外の誰かを考えることです。
例えば、会社での売上げアップなのであれば、顧客の満足度を上げることになりますし、給料が上がればあなたの家族の幸せにも繋がります。
自分の周りへの影響を考えることで、他者との関係性が理解でき、自分のためだけにやっていたことが、実は自分の周りの人や社会のためにもなるということがわかるのです。
そうなると、達成したいという意欲は跳ね上がります。モチベーションが上がり、やりがいが出ます。結果的に行動を続けやすくなるのです。
あなたが心から達成したい目的と、その目的を果たすことによって与える他者への影響、これらを把握することで目標達成をバックアップする大きな目的ができます。
4.自分の行動を客観的に見る
目標達成のためには、「行動を記録すること」がとても大切になります。
なぜ、記録することが大切なのかというと、自分の行動を修正するきっかけができますし、目標達成への決意を新たにできるからです。
日々を記録するものというと、「日記」を思い浮かべますが、目標達成のためには「日誌」を書くことです。
日記は、今日何があったかをただ記述するものですが、ここで言う日誌は、今日一日を振り返り、
- 良かったこと
- 悪かったこと
- 新たな気付きや学び
など、目標達成のヒントとなるものを書きます。
最初は難しく考えず、「1日の終わりの寝る前に10分だけとりあえず書いてみる」これを1日の習慣にしてみてください。
5.未来を思い描く
未来を思い描くことは目標達成においてとても重要です。
「ビジュアライズ」と言いますが、モチベーションを上げたり、目標達成のための行動を加速させたりするためにとても有効です。
曖昧で漠然としていた目標が、リアルに想像できるくらいになってくると、自然と気持ちが高揚し、達成したい気持ちがより強くなり、行動せずにはいられない状況になってきます。
あなたはどんな未来を想像するでしょうか?
- どんなライフスタイルを実現しているでしょう?
- どんなスケジュールで一日を過ごしているでしょう?
- その時、自分の表情は?服装は?
- 周りの人はあなたをどう見ているでしょう?
- そのときの天気は?気温は?
- どんな家に住み、どんな車に乗っていますか?
- あなたはどんな気分ですか?
まるでそこに今自分がいるかのように想像を巡らすのです。リアルに想像することで、目標達成への意欲が湧いてくるのがわかるでしょう。
できるだけリアルに想像するためには、五感を使うことです。
人は、視覚・聴覚・触覚・臭覚・味覚の五感がありますが、一つの感覚ではなく、五感をフルに使って、日々、自分の目標を確認することが重要です。
口に出しながら書き出すことは、視覚と聴覚を刺激し、将来達成したい未来を自分に引き寄せる大きな力となります。
オススメなのは、「Evernote」を活用する方法です。
「Evernote」は、テキストだけではなく、画像や動画なども記録できる有用なツール。雑誌やネットで自分の理想の写真や画像を見つけたら、とにかくEvernoteに貼り付けて集めていきます。
思いついたことを書き留めたり、集めた画像や動画を何度も眺めたりすることで、自分の目指す未来がはっきりと見え、高いモチベーションを維持することができます。
まとめ
さて、なかなか現実は変わらない・・・、そんな悩みの根本的な原因と目標達成を加速させる5つのマインドセットについてお話してきました。
これらマインドセットを意識して日々を過ごしてもらうことで、確実に目標に近づき、自分にも自信を持てるようになるはずです。
自分の行動に自信を持つことができれば、自信を持っているように見られるだけではなく、自分も好きになることができます。そうなれば、当然目標達成のスピードも加速していくでしょう。
ぜひ、今回ご紹介したマインドセットを意識して、日々の行動を続けてみてください。