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FXの10のリスクとその対処法!【絶対に押さえておくべき】

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FXのリスクってどんなものがあるの?
リスクに備えることはできるの?

こんな疑問に答えます。

絶対におさえておくべきFXの10のリスクとその対処法!

リスク管理というと、何となく地味ですし、なかなか学ぶ意欲も湧かないものです。

しかし、トレードに本気で取り組むなら、まずは知っておくべきとても重要な知識ですし、これらの知識はあなたの市場での生存率を確実に高めてくれます。

この記事を読むことで、FXに潜むリスクとその対処法を理解することができます。

私のトレード歴は8年程。ここまで金融市場で生き残ってきた実体験からトレードに関わるさまざまなリスクとその対処法についてお伝えしていきます。

では、さっそく始めていきましょう。

FXの10のリスクとその対処法

FXに潜む10のリスクについて、リスクの内容と対処法を順番に解説していきます。

1.相場変動リスク

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まずは、「相場変動リスク」です。

これは、「相場が変動することがそもそもリスクになる」という一番わかりやすいリスクです。

当たり前の話ですが、トレードでは、価格が動くことで利益が出たり、損失になったりします。

自分が想定したとおりの値動きとなれば利益になるし、逆行してしまえば損失にもなる。この当たり前のことが、トレードにおいて最も大きなリスクとなるということです。

大きな損失とならないために損切りがとても大切になってくるわけですが、損切り注文を出しておけば、絶対に安全かというと決してそういうわけではありません。

なぜなら、損切り注文していても必ずその価格で約定するわけではないからです。

こちらが発注した損切り価格で約定しないで、より損失が拡大した状態で約定する場合があるのです。

このような発注価格と約定価格の乖離は、次のような場合によく起こります。

  • 市場のサプライズイベント
  • 主要国の祝日
  • ニューヨーククローズ
  • 週始めのオープン

特に、市場にとって大きなサプライズの際は、注文した価格から大きく乖離して約定することが多いです。

サプライズで私が忘れられないのが、2015年1月15日に起きた「スイスフランショック」です。

2015年1月15日、スイス国立銀行は2011年9月から1ユーロ=1.2スイスフランに設定していた対ユーロ上限を撤廃し、為替介入を廃止することを突然表明した。これにより同日には一時1ユーロ=0.8517フランの過去最高値を付け、ユーロに対して41%の上昇となった。このスイスフラン暴騰に連鎖して株式市場の下落や為替業者の倒産などの混乱が発生した。

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ちなみにこの時の暴落のチャートがこちら。1.2で支えられていた価格が、報道によって一気に下がりました。

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この際は、ちゃんと損切り注文していた人達も大きく乖離した価格で約定させられ、大きな損失を被りました。

このような場合、預け入れの口座残高以上の損失を被ることになります。

そうなるとどうなるのでしょうか?

口座残高がマイナスになり、FX業者から追加の証拠金を要求されます。これを「追証」といいます。

次の表は、金融先物取引業協会が発表している未収金の金額を示したものですが、日本で取引が薄いスイスフランで、19億円もの未収金が発生しているのがわかります。

これのほとんどがスイスフランショックによるものです。

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ちなみに、口座がマイナスになることは、FX業者のホームページでもちゃんと明記されています。

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これは、結構恐ろしいことですよね。

損切り置いておけば安全と思っていると、いつか必ず市場から撤退させられてしまうばかりか債務を負うことなってしまいます。

これを踏まえて、相場変動リスクに対して考えられる対処法は次のとおりです。

対処法① 流動性の高い通貨ペアを選ぶ

一つ目の対処法としては、流動性の高い通貨ペアを選んでトレードすることです。

流動性の高い通貨ペアを選べば、急激な変動が起きても売り注文と買い注文がちゃんとマッチングします。

例えば、ドル、ユーロ、円などは流動性が高いので、それらを取引していることが自然と相場変動リスクに対する対策になっていると言えます。

対処法② ゼロカットシステム

次の対処法としては、「ゼロカットシステムを採用しているFX業者を使うこと」です。

ゼロカットシステムとは一体何か?

それは、自分が入金した金額以上の損失を被った場合、FX業者がその不足分を補填してくれる仕組みのことです。

つまり、この仕組みがあるFX業者であれば、口座残高以上の損失となることが原理的にはありません。

ただ、問題は、国内のFX業者の中でこのゼロカットシステムを採用している業者がないことです。(2019年11月16日現在。)

私自身、海外口座でトレードしていませんし、おすすめもしていません。

ですから、対処法としては、リスク量を自己資金に合わせて十分に落としてトレードすることを心がけています。

対処法 ③  損切り注文を置く

相場変動リスクに対して、損切り注文はやっぱり大切です。エントリーしたら、必ず損切り注文を入れるようにしましょう。

損切りの重要性については、次の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひ併せてご覧ください。

»参考: 投資効率を最大化する正しい損切り(ロスカット)の知識のすべて

2.流動性リスク

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次は、「流動性リスク」です。

前述したように、流動性が低いと自分の希望する価格で取引が成立せず、意図しないレートで約定することがあります。

このリスクを抑えるためには、やはり取引量が多い通貨ペアでトレードすることが有効です。

しかし、普段取引量の多い通貨ペアだとしても、次の要因によって極端に流動性が下がる場合があるので注意する必要があります。

イベント発生要因

市場が注目するような大きなイベント前は流動性が下がります。

例えば、

  • 各国の大きな金融政策の変更
  • 経済指標の発表
  • 要人の発表

などです。

これらイベント前には、結果がわかってからトレードしようとトレードを控えるからです。イベントの注目度が高ければ高いほど、その傾向は顕著になります。

時期的要因

また、時期的要因よって流動性が下がることがあります。

例えば、

  • クリスマス休暇など祝日
  • ニューヨーク・ロンドン市場が休場の日

このような時期には、一時的に流動性が低下する場合があります。

対処法  要因を認識した上でトレードを控える

対処法としては、イベントや時期を把握した上で、トレードを控えるなどするしかありません。

市場が閑散としている時は、スプレッドが拡大する可能性やイレギュラーな値動きとなる可能性があるので、トレードを控えるのがベターです。

3.スリッページリスク

次に「スリッページリスク」です。

スリッページとは、注文時の価格と実際に約定する価格が異なることで、「すべる」と表現されたりします。

下の図は、スリッページが生じる流れを示したものです。

結論から言うと、FX業者が価格を提示するタイミングとカバー先が価格を提示するタイミングのズレによってスリッページは生まれます。

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スリッページの原理については、こちらの記事で詳しく解説していますので、もし興味があればこちらをどうぞ。

»参考: 成り行き注文・指値注文・逆指値注文の特性とその考察

対処法  指値注文を使う

スリッページを防ぐためには、指値注文を使うしかありません。

指値注文であれば、原則注文価格で約定しますので、どうしてもスリッページを許容できないというのであれば、指値注文を使うことです。

4.レバレッジリスク

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次は、「レバレッジリスク」です。

FXは、証拠金を預け入れることで、その何倍もの資金を運用することができます。

この資金効率の良さがFXの魅力なのですが、これを間違うと資金を大きく失ってしまう原因となります。

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対処法  ちゃんとポジション管理する

対処法は、自分が今取っているリスク量を把握し、過大なレバレッジでトレードしないことに尽きます。

おすすめなのは、損失許容額を固定して、1トレードあたりの損失額を限定することです。

許容損失額と損切り幅から何lotで取引すべきかを逆算するのです。

例えば、資金が100万円だとしたら、資金の1%、つまり1万円を許容損失額として、lot数を算出すれば、そのトレードが仮に損切りになったとしても1トレードあたり、1万円以上の損は出ないことになります。

この辺については、こちらの記事で詳しく解説していますので、こちらも併せてお読みください。

»参考:投資効率を最大化する正しい損切り(ロスカット)の知識のすべて

5.ロスカットリスク

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次が「ロスカットリスク」です。

FX業者には、有効証拠金が一定金額以下になると、未決済ポジションを全て決済するロスカット(強制決済)という仕組みがあります。

これは、口座残高以上の損失を被らないために投資家保護の観点から備え付けられている仕組みですが、このロスカットの仕組みを理解していないと、自分の想定外のところで決済されてしまうリスクとなります。

ロスカットは、価格が急変動して大きな含み損を抱えた時に発動します。

このロスカットのルールは、FX業者によって異なりますが、代表的なルールを一つ挙げておきます。

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対処法  レバレッジを落としてトレードする

対処法としては簡単ですがこれが一番有効です。

例えば、リスク量を5%以下に抑えてトレードしている限り、よほどのことがない限り、ロスカットにはなりません。

まずは、自分の資金と今取っているリスク量を常に把握しておくことが重要です。

ロスカットについては、次の記事が参考になるはずです。

»参考:5分でわかる!ロスカットとマージンコールの仕組み

また、これ以外にも

  • FX業者が経営破綻した場合
  • FX業務から撤退する場合

なども、強制的に未決済ポジションが解消されます。

6.心理的リスク

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次は、「心理的リスク」です。

トレードしているのは人間ですから、どうしても心理的要因がトレードに大きく影響します。

例えば、

  • 早くポジションを持ちたい
  • 早く利食いたい
  • 損切りしたくない

このような感情がトレードをしていると自然と生まれます。この感情をそのままにしておくと、

  • 優位性のない所でポジションを持ってしまう
  • 利を伸ばせない
  • 損切りできず、大きな損失を被る

など、必ず負ける方向へ向かいます。

ですから、このような心理的リスクを常に抱えていることを認識した上での対策が必要です。

対処法 トレードルールを定める

対処法としては、できるだけ感情がトレードに入らないようトレードルールを定め、それを遵守することが最も有効な対策となります。

例えば、

  • どのような流れでエントリーするのか条件やルールを作り、それに基づいてトレードする。
  • 利食い、損切りをエントリーと同時に注文しておく。(OCO注文)

などです。トレードルールは人によって違います。決まったものはありません。

なぜなら、人によって性格も資金もトレードできる時間も違うからです。試行錯誤を重ねながら、あなたなりのトレードルールを確立してください。

7.発注ミスのリスク

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次は、「発注ミスのリスク」です。

これは、未だに私自身やってしまうのですが、発注ミスしてしまうリスクです。

例えば、

  • ストップ or エグジットを入れ忘れた
  • 間違って注文をしてしまった

などです。

対処法  発注前に注文内容を確認する

わざわざ言うほどのことでもありませんが、注文の内容は最低2回は確認するようにしましょう。

いくらトレード分析を詳細にやっても、発注でミスしてしまったらまったく意味がありません。

トレードにおける最後の重要なタスクですから、気を抜かず確認しましょう。

8.金利変動リスク

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次に「金利変動リスク」です。

FXの大きな特徴としてスワップポイントがあります。

スワップポイントは、各国の通貨の金利差を調整するために、受け取ることができたり、逆に支払いが生じたりしますが、これは短期金利に対応しているので、日々変動があります。

ですから、ポジションを立てる時点でスワップポイントの受け取りを見込んでいたとしても、未来永劫それを受け取れるわけではありません。

政策金利の変更によって、金利が逆転してしまうと、逆に支払いに変わってしまうこともあるのです。

また、各国の政策金利は、為替変動の大きな要因となります。ですから、政策金利の変更は、前述した相場変動リスクに大きく影響してきます。

対処法  金利は変わることを認識しておく

具体的に対処するのは難しいのですが、

  • スワップポイントは受け取りから支払いへ変わる可能性があること
  • 政策金利の変更によって、大きく相場が動く可能性があること

これらを十分認識しておきましょう。

ニュースやレポートで政策金利の変更の可能性について、情報を日々キャッチしておくのも立派な対策の一つです。

9.システム障害リスク

次に「システム障害リスク」です。

FXは、インターネットを通して行われますから、システム障害により取引のタイミングが遅れることやそもそも取引ができなくなる場合があります。

また、端末やアプリケーションの障害もあり得ます。 適切な売買タイミングを逃すことにより、利益確定を逃したり、損失が拡大する可能性も想定しておきましょう。

システム障害リスクとしては次の5つが考えられます。ここではそれぞれの対処法と一緒に見ていきましょう。

インターネットの障害リスク

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FXはインターネット回線を使用してトレードを行っているので、当然ネット回線に障害が生じた場合、トレードができなくなります。

これに対しては、パソコンとスマホどっちからでも発注できるようにしておくことが有効です。

サーバーの障害リスク

これは、FX業者のサーバーに障害が生じた場合のリスクです。

FX業者のサーバーがダウンしてしまうと、新規注文や決済注文ができなくなってしまいます。

具体的な対処法としては、サーバーが安定しているFX業者を選ぶくらいしかないと思います。

アプリケーションの不具合のリスク

トレードをするには、FX業者の用意したアプリケーションを使ってトレードすることになりますが、このアプリケーションに不具合が生じた場合、トレードできなくなります。

対処法 としては、java版、flash版、スマホ版など取引ツールにバリエーションがある場合、さまざまなツールを念の為インストールしておくのが有効です。

停電のリスク

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停電になった場合、パソコンでのトレードができなくなります。

最近では、豪雨や台風の影響で停電になったりすることもありますから、注意しておく必要があります。

2011年の東日本大震災の際には、広域で停電となった上、一瞬にして大きな為替変動が起きました。

停電は災害とセットで起こることが多いですから、前述したようにパソコンとスマホ、どちらでも発注できる環境を整えておくことが大切です

スマホであれば、予備のモバイルバッテリーがあれば安心ですね。

端末の障害リスク

これは、パソコンやスマホに障害が起きた場合のリスクです。

具体的には、ウィルスや、スペック不足のフリーズ、故障が考えられます。これには、日々のウィルス対策や、PCのメモリを確保しておくことが大切になってきます。

このリスクの対処法としては、前述したように複数の発注環境を整えておくことです。

10.信用リスク

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次は、「信用リスク」です。これは、FX業者の信頼性に関するリスクです。

FX業者は、大きな為替変動に伴う未収金によって損失を被る場合があります。仮に破綻すれば、預託している証拠金が取り戻せない可能性が出てきます。

もちろん、それを防ぐために証拠金を業者の資産とは別の勘定で信託銀行に信託分別管理するといった保全管理をしている場合がほとんどですが、信託保全しているとしても、

  • 一部の信託保全なのか
  • 100%信託保全なのか
  • どこの銀行に信託保全しているか

これらも重要になってきます。

この信用リスクについては、平成25年に破産した「イニシア・スター証券」の行政処分の例があります(参考:金融庁)。

この事件では、区分管理すべき顧客資産が会社の運転資金などに流用されていました。

つまり、本当に信託保全されているかどうかは、業者のモラルに依存してしまうということです。

また、私達はどこか1つの市場でを取引しているのではなく、口座を開設しているFX業者と相対取引しています。

ですから、取引価格は、ある意味FX業者の言い値であり、その辺は投資家がタッチできない部分になります。

対処法  信頼性のあるFX業者で口座開設する&口座を分散

これについては、もはやFX業者の内部でしかわからない情報になりますので、対処のしようがないのですが、できる限り客観的な情報から歴史と資金量、信頼性のあるFX業者を選ぶくらいしかできないと思います。

また、資金を一つのFX業者の口座に入れておくのではなく、複数のFX業者の口座に分散させておくのも有効です。

ただ、あまりに分散させてしまうと、資金効率が悪くなってしまうので、2箇所程度にしておきましょう。

まとめ

さて、FXには

  1. 相場変動リスク
  2. 流動性リスク
  3. スリッページリスク
  4. レバレッジリスク
  5. ロスカットリスク
  6. 心理的リスク
  7. 発注ミスのリスク
  8. 金利変動リスク
  9. システム障害リスク
  10. 信用リスク

以上の10ものリスクがあることを説明してきました。

「しっかりリスク管理している」と思っている人でも、案外、相場変動リスクしか考慮していない人が多いかもしれません。

しかし、ここまで見てきたようにFXには無数のリスクが眠っています。

完璧に対処できないにしても、できる限りのリスクを把握し、それを潰す努力や意識が大切です。

滅多に起こらないことだからこそ、もしそれが現実に起きた時、ダメージは深刻なものになります。

トレードで勝つためには、まずは市場に残り続けること。テクニカル分析とか手法とかはその次の話です。

まずはここをしっかりと押さえておきましょう。

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