
さて、今日はUSDJPY(米ドル/円)です。
今週のドル円は、大きく上昇。4月中旬から6月にかけて、106円~108円の狭いレンジとなっていましたが、6/2に108円のレジスタンスラインをブレイクアウト。昨日、109円後半まで上昇しました。
最近では、新型コロナウイルスによって抑えられていた経済活動が再開されたことを受け、景気回復期待への株高、原油高となっていて、各通貨ともドルに対して買われていました。
そこへ、昨夜は注目される米雇用統計の発表があり、
- 米5月非農業部門雇用者数前月比(予想)-800万人→(発表)+250.9万人
- 米失業率(予想)19.8%→(発表)13.3%
と予想を大きく上回る強い数字となったことで、ドル売りが加速。ドル円については、円売りとなりました。
昨夜は、このサプライズに加え、米大統領の「追加経済対策と給与税減税を要請するだろう」とのコメントもあり、景気後退懸念が一層大きく後退。ドル円は、109円後半まで伸びています。
今後ドル円はどうなるのか?来週のトレード戦略を考えていきます。
本日のチャート分析の流れ
■ 2020.06.06【USDJPY】のFXチャート分析
・月足→週足→日足
■ トレード戦略
・ロング戦略
・ショート戦略
■ 今後の見通し
※当ブログのチャート分析を初めてご覧になる方は、目的や注意事項について、下記にまとめていますので、まずはこちらをご覧ください。
では、早速チャートを見ていきましょう。
2020.06.06【USDJPY】FXチャート分析
月足
まずは月足から見ていきましょう。

月足で意識されている価格として、現在値に近いところでは、
- 112
- 110
- 105
があります。
トレンドはレンジ。直近のローソク足を見ると、陽線となっていて、節目の110円に迫る上昇を見せています。
上下にトレンドラインを引くことができ、トライアングルを形成。これまで、この間を推移してきましたが、直近の上昇でこれを上抜けています。
ボリンジャーバンドのミドルバンド(20MA)は、ほぼ横向き。バンドの先端は内向きとなっていて、ボラティリティが低下しているのがわかります。
現在値は、ミドルバンドを上抜け、ミドルバンドと+1σの間にあります。
- トレンドはレンジ
- 直近のローソク足は陽線
- 節目の110円に接近
週足
次は週足です。

週足で意識されている価格として、現在値に近いところでは、
- 108
があります。
トレンドはレンジ。直近のローソク足を見ると、陽線が並んでいて、明らかな上昇傾向です。
ボリンジャーバンドのミドルバンド(20MA)は緩やかな下向きで、今週の上昇で上に抜けました。
バンドの先端は内向き。レンジ傾向を反映したバンドの形状となっています。
現在値は、ミドルバンドと+1σの間にあります。
- トレンドはレンジ
- 直近のローソク足は陽線が連続示現
- 週足20MA上抜け
日足
次に日足です。

日足で意識されている価格として、現在値に近いところでは、
- 109.7
- 109.3
- 108.3
があります。
トレンドは上昇トレンド。
長らくレジスタンスラインとして機能していた108円、そして、日足200EMA、 週足20MA、 週足200EMAという複数のチャートポイントを上抜けてきました。
ボリンジャーバンドのミドルバンドは、上向き。バンドは上下に開き、ボラティリティが高まっていることがわかります。
+2σのバンドウォークを続け、現在+2σと+3σの間にあります。
- 日足では上昇トレンド
- 直近で陽線が続いている
- 今週、複数のチャートポイントを突破。強い上昇の勢い。
エントリー&エグジット
さて、ここまで月足~日足で全体的な相場環境を把握してきました。
上位足の流れとしては、完全に上。上昇の勢いも強く、トレンドフォローを狙っていくのがセオリーです。
ロングのきっかけとしては、上にある110円のレジスタンスライン上抜けを狙うのがいいでしょう。
意識される節目の価格ですので、上に抜けると、ストップロスを巻き込んで大きく上昇する可能性があります。
もちろん、押し目を作らず上昇してきているため、一時的な押しを作る可能性もあります。
仮に、下へ行くとすれば、どこを狙うべきか?
下にある109円付近がいいでしょう。週足200EMAもありますので、109円下抜けをきっかけに短期的な戻り売りを狙っていきます。
それでは、2時間足で具体的なエントリー&エグジットを考えていきましょう。

ロング
【戦略】:110円を上抜けるのを確認後、押し目買い
【戦略の優位性】:
・日足上昇トレンド
・110円ブレイクアウト
【エントリー】:110円上抜け後、押し目買い
【損切り】:110円の少し下
【ターゲット】:111.5円
まずは、ロング戦略です。
110円のブレイクアウト後、押し目買いを狙っていきます。
損切りは、110円の少し下。ターゲットは、直近高値付近の111.5円まで狙っていきます。
ショート
【戦略】:109円を下抜けたのを確認後、戻り売り
【戦略の優位性】:
・2時間足下降トレンド
・109円下抜け
【エントリー】:109円を下抜けたのを確認後、戻り売り
【損切り】:109円の少し上
【ターゲット】:108.4円付近(日足200EMA)
次にショート戦略です。
109円下抜けを確認後、上昇トレンドの一時的な調整を狙う戻り売りを仕掛けていきます。
損切りは、109円の少し上。ターゲットは、日足200EMA手前の108.4円付近まで狙います。
今後の見通し
さて、ここまでUSDJPYのチャート分析をしてきました。
ドルに関しては、やはり米中対立の懸念が上値を抑える大きな要因でしょう。
米国は、中国が起源とされる新型コロナウイルスに対する中国の初期対応及び香港国家安全法導入に対して、厳しい制裁措置をする構えを見せていて、来週新たな米中対立のニュースが出てきた場合、一気にリスク回避の円買いへ傾く可能性があります。
また、来週のイベントとしては、FOMCの政策金利&声明発表、パウエルFRB議長の記者会見が予定されていますので、その辺でもドル円は動くかもしれません。
- 110円を上抜けてくるようなら押し目買い。109円を下抜けるようなら短期的に戻り売りを狙っていく。
以上、今日のチャート分析&今後の見通しでした。最後まで読んでいただきありがとうございます。
さて、今日は土曜日。よい休日をお過ごしください。それでは、また明日。