
さて、今日は、AUDUSD(豪ドル/米ドル)です。
先週の豪ドルは大幅下落。
新型コロナウイルスのイタリアや米国での感染拡大やサウジアラビアの石油増産報道で株式市場・原油市場ともに暴落。
株式等のリスク資産の代わりに債権が買われ、世界の市場は大きくリスクオフに偏りました。
資源国通貨である豪ドルもその影響をモロに受け、対ドルで2008年以来となる0.6213ドルを記録しています。
- ウイルスの感染拡大が止まらないこと
- 中国との経済的な結び付きが大きいこと
これらの要因が、強力に豪ドル安を促しています。どうしても、直近では豪ドルはネガティブですね。
そんな中でのAUDUSD(豪ドル/米ドル)。今週のトレード戦略と今後の見通しです。
本日のチャート分析の流れ
■ 2020.03.15【AUDUSD】のFXチャート分析
・月足→週足→日足→2時間足
■ トレード戦略
・ロング戦略
・ショート戦略
■ 今後の見通し
※当ブログのチャート分析を初めてご覧になる方は、目的や注意事項について、下記にまとめていますので、まずはこちらをご覧ください。
では、早速チャートを見ていきましょう。
2020.03.15【AUDUSD】FXチャート分析
月足
まずは月足から見ていきましょう。

月足で意識されている価格として、 0.7の下では、
- 0.668
- 0.635
- 0.6
があります。
トレンドは、完全に下降トレンドとなっています。ただ、直近の足を見ても陰線が続いています。
下を見ますと、0.6の水平線があり、ここが下げ止まるきっかけになるかどうか。ここを切ってくると、更に一段安となりそうです。
ボリンジャーバンドのミドルバンド(20MA)は下向き。バンドは上下に広がっていてボラティリティが高まっている様子がわかります。
現在値は、-3σに達しています。
- トレンドは下降トレンド
- 直近、陰線が続いている
- -3σ到達
週足
次は週足です。

日足を見ても、下降トレンドですね。先週の足が特に長く、大きく下落したことがわかります。
これは、恐らく、新型コロナウイルスに 原油価格の暴落が重なった影響かと思います。
ボリンジャーバンドのミドルバンド(20MA)は、下向き。バンドは急激に広がっていて、ボラティリティが高まっているのがわかります。
現在値は、-3σを突っ切っています。
- トレンドは下降トレンド
- 直近の足(先週)で大きな下げ
- -3σ突っ切り
日足
次に日足です。

日足チャートで意識されている価格は、
- 0.645
があるようです。ここにも水平線を引いてみましょう。
日足でも完全な下降トレンドです。強い下げとなっています。
ボリンジャーバンドのミドルバンドは、角度がついた下向き。バンドの先端は広がっていて、-3σのバンドウォークを続けています。
- 日足では強い下降トレンド
- 直近で大きく下落
- -3σバンドウォーク
以上、週足、日足から全体的な相場環境を把握してきました。2時間足で具体的なトレードシナリオを検討していきましょう。
2時間足
こちらが2時間足です。

上位足からは、当然売り目線。戻り売りを狙っていきたいところですね。
注目したいのが、月足で引いた水平線「0.635」。ここが一つのレジスタンスラインとして機能しそうです。
2時間足を見ると、0.6233で水平線も引けますので、ここで売る選択もありますが、直近であまりに戻しがない相場が続いていますので、今回は0.635まで戻しを待ちたいと思います。
仮に、0.635を上抜けるともう少し戻すことも考えられることから、押し目買いを狙っていきます。
というわけで、
- 0.635を上抜けたら押し目買い
- 0.635で反落するようなら売り
この2つのシナリオについて、具体的なトレード戦略を考えていきます。
トレード戦略

ロング戦略
【戦略】:0.635を上抜けたら押し目買い
【戦略の優位性】:
・急激な下げで戻りがないこと
・0.635上抜け
【エントリー】:0.635をブレイクアウト後、押しを待ってロング
【ストップ】:0.635の少し下
【ターゲット】:0.645
まず、ロング戦略です。
0.635のブレイクアウトを待ってから、押し目買いを狙っていきます。
中長期的には下ですから、短期トレードです。ストップは、0.635の少し下。ターゲットは、直近高値の0.645まで狙っていきます。
ショート戦略
【戦略】: 0.635で反落するようなら売り
【戦略の優位性】:
・月足~2時間足で下降トレンド
・0.635レジスタンスライン
【エントリー】:0.635がレジスタンスラインとして機能するようならショート
【ストップ】:0.635の少し上
【ターゲット】:0.6
それでは、次にショート戦略です。
0.635まで戻して0.635で反落するタイミングでショートを打ちます。ストップは、0.635の少し上。ターゲットは、0.6手前までを狙っていきます。
今後の見通し
さて、ここまでAUDUSDのチャート分析をしてきました。
豪政府は、3月3日に25bpの利下げを行った豪準備銀行(RBA)へ更なる利下げを促すようなコメントを出すなど、実体経済への影響に対し、危機感を募らせています。
ただ、豪ドルの政策金利は現在0.5%。徐々に利下げ余地もなくなってきました。
また、各国で揃って緊急利下げをしているものの、株式市場の反応は限定的。このような相場環境では、多少の利下げを行っても、市場へのカンフル剤とならないようです。
もちろん、各国も何もしないわけにはいかず、今後も利下げが続いていくものと思います。
- 新型コロナウイルスの感染拡大
- 原油価格の下落
- 更なる利下げ観測
- 中国の景気後退
これら要因に引き続き注目です。
今後、中国の経済への影響が指標に出始めると、豪ドルは更に一段安となる可能性があります。
中長期的に見た場合、豪ドルはまだまだ下目線です。
- 0.635を上抜けるようなら短期でロングを狙っていく。0.635がレジスタンスラインとして機能するようなら、ここからショートを狙っていく。
以上、今日のチャート分析&今後の見通しでした。今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
さて、今日は日曜日ですね。よい休日をお過ごしください。
それでは、また明日。