
さて、今日は、USDCHF(米ドル/スイスフラン)です。
昨日の相場は大荒れ。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の懸念に加え、 原油価格の急落も重なったことから、リスクオフが進行。
週初めで世界の株式市場が大荒れの展開となり、リスク資産である株式市場から、安全資産である債権市場、そして為替では、円やスイスフランへの逃避が進みました。
NY時間に入ってから、米国現物株が7%超の下落。サーキット・ブレーカー(取引一時停止)措置が発動されたことで、リスクオフの動きがさらに加速。
ドル円は、一時101円前半まで安値を更新しました。
イタリアでも新型コロナウイルスが感染拡大しており、イタリア北部の主要都市では都市封鎖されるなど、経済への深刻なダメージが懸念されています。
テドロス世界保健機関(WHO)事務局長が、「パンデミックの脅威が現実味を帯びてきた」と発言するなど、新型コロナウイルス関連の懸念は当分払拭できない模様です。
そんな中でスイスフラン買いが進み、急落しているUSDCHF。今後の見通しと今日のトレード戦略です。
本日のチャート分析の流れ
■ 2020.03.10【USDCHF】のFXチャート分析
・月足→週足→日足→2時間足
■ トレード戦略
・ロング戦略
・ショート戦略
■ 今後の見通し
※当ブログのチャート分析を初めてご覧になる方は、目的や注意事項について、下記にまとめていますので、まずはこちらをご覧ください。
では、早速チャートを見ていきましょう。
2020.03.10【USDCHF】FXチャート分析
月足
まずは月足から見ていきましょう。

月足で意識されている価格として、
- 1.02
- 1.00
- 0.955
- 0.92
があります。まずはここに水平線を引きましょう。
トレンドは下降トレンドとなっています。直近のローソク足は長大陰線となっています。
俯瞰して見ると、0.92~1.02間のレンジとなっていて、現在0.92のレンジ下限付近に到達していることがわかります。
ボリンジャーバンドのミドルバンド(20MA)は、下向きでバンドは上下に広がったラッパ型。ボラティリティが高まっている様子がわかります。
現在値は、-2σを突っ切って下落。-3σ付近まで下落しています。
- トレンドは下降トレンド
- 直近の足は長大陰線
- -3σ到達した
- レンジ下限到達
週足
次は週足です。

週足で意識されている価格としては、上から
- 0.985
- 0.963
- 0.944
- 0.91
があります。まずはここに水平線を引きましょう。
直近で急激に下げていて、トレンドは完全な下降トレンドです。0.92を到達してから若干下ヒゲを付けて反発しているのがわかります。
ボリンジャーバンドのミドルバンド(20MA)は、急激な下向き。バンドは上下に大きく広がっていて、ボラティリティが急激に高まったのがわかります。
現在値は、-3σのバンドウォークを続けていて、現在値は-3σ付近にあります。
- トレンドは下降トレンド
- 直近の流れは急激な下落
- -3σバンドウォーク
- 0.92到達後、若干の下ヒゲ
日足
次に日足です。

日足チャートで意識されている価格は、ちょっと遠いですが、
- 0.974
があります。
日足でも完全な下降トレンド。直近では大きな下落となっています。ほぼ一本調子で下げていて、戻しがほとんどありません。
昨日、0.92に到達して下ヒゲを付けて若干戻しています。
ボリンジャーバンドのミドルバンドは、下向き。バンドの先端も上下に大きく広がっていて、ボラティリティが高まっているのがわかります。
ボリンジャーバンドの-2σのバンドウォークを続けていて、現在値は-3σと-2σの間付近にあります。
- 日足でも強い下降トレンド
- ほぼ一本調子で下落。戻しらしい戻しがない。
- -2σバンドウォーク
- 0.92到達後、若干の下ヒゲを見せる
以上、週足、日足から全体的な相場環境を把握してきました。2時間足で具体的なトレードシナリオを検討していきましょう。
2時間足
こちらが2時間足です。

上位足を見ますと、
- 強い下落基調であること
- ここまで戻しらしい戻しがない
- 0.92に到達したこと
これらがわかります。
これをもとに次のようなシナリオが考えられます。
- 0.92で下に抜けられないことを確認したら買い
- 0.92を下抜けたら戻り売り
では、この2つのシナリオからトレード戦略を考えていきます。
トレード戦略

ロング戦略
【戦略】:0.92で下に抜けられないことを確認したら買い
【戦略の優位性】:
・ここまで戻しらしい戻しがない
・月足レンジ下限(0.92)
【エントリー】:0.92で反発を確認後ロング
【ストップ】:0.92の少し下
【ターゲット】:0.944手前
まずは、ロング戦略です。
ここまで、一本調子で下げてきましたので、その反発を狙うロングです。
月足で見た時のレンジ下限に到達していることから、このレンジ下限の0.92で反発するタイミングでロングを狙います。
具体的なタイミングとしては、いっそのこと0.92到達のタイミングでロングでもいいとは思いますが、この大きな下落の流れの中では、0.92にしっかりと支えられることを確認したいと思って様子を見ているところです。
もうちょっと足が確定してこないと、まだロングはできないかなと思って、高値安値の切り上がりや、長い下ヒゲなどの強い反発のサインを待っています。
ロングするとすれば、ストップは0.92の少し下。ターゲットは、0.944手前まででしょうか。
ショート戦略
【戦略】:0.92を下抜けたら戻り売り
【戦略の優位性】:
・月足~日足下降トレンド
・直近の急激な下落
・0.92ブレイクアウト
【エントリー】:0.92を下抜けてから0.92を背にショート
【ストップ】:0.92の少し上
【ターゲット】:0.91手前
次にショート戦略です。
0.92を下にブレイクアウトした後、0.92のサポレジ転換を狙ってショートを狙っていきます。
ストップは、0.92の少し上。ターゲットは、直近安値の0.91手前まで狙います。
今後の見通し
さて、ここまでUSDCHFのチャート分析をしてきました。
新型コロナウイルスの感染拡大懸念は、今日明日で払拭されるものではないことから、今後もリスクオフ相場が続くのではないかと考えています。
ですので、基本的にはショート目線。
ただ、ここまで急激に売り込まれている中で、ショートポジションが積み上がっているのも事実ですから、「どこかで戻しがあるのでは?」という思いもあります。
もちろん、戻しを狙うとしてもあくまでも「短期」。大きな流れはどうしても「下」ですから。
- 基本戦略はショート。0.92の下へのブレイクアウト待ち。ただし、0.92より下に落ち切らないのを確認できたら、短期でロングを狙うことも想定する。
以上、今日のチャートの分析&今後の見通しでした。今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
さて、昨日のは相場は大荒れ。どの通貨もボラティリティが高すぎてトレードしにくい印象ですね。
「よくわからないものは手を出さない」と自分に言い聞かせながら、チャートを見ている今日この頃です。
それでは、今日も良い一日をお過ごしください。
それでは、また明日。