FXに興味はあるけどよくわからないし、リスクが高そう・・・
あなたもこういった理由で、二の足を踏んでしまっていませんか?
リスクが高そうだから怖い・・・
これは、自分自身がリスクを把握し、理解できていないことによって生まれる感情です。
あなたがどんな投資を始めるとしても、「どのようなリスクがあるのか」これをしっかりと学んでから、やるべきかどうか判断すべきです。
あなたの大切な資産を投資するのですから、
- テレビで言っていたから
- 雑誌で特集されていたから
- 周りの人がそう言っていたから
など、責任を他人に預けないでください。まずは、自分で調べ、考え、判断することです。
この記事ではあなたの
- FXとはそもそも何か?
- 何が魅力なのか?
- どうやって収益を上げるのか?
- リスクはどんなものなのか?
そんな疑問に一つ一つお答えしていきます。
読んでいただくことで、FXの大枠を理解することができると思います。では、さっそくいきましょう。
1.FXとは
FXは、Foreign eXchange(外国為替)の略で、海外ではForex (Foreign exchange) と呼ばれます。
外国為替(Foreign Exchange)は、これよりも、もっと広い概念で輸出入の決済や海外旅行などの為替取引も含みます。
FX(外国為替)は、日本円を売って米ドルを買うように、異なる2つの国の通貨を交換することをいいます。
この交換は、お金の相対的な価値の交換ですから、「米ドルを買う」ということは、「米ドルを買う」と「円を売る」を同時に行うことです。

世間一般に「FX」と呼ばれているものは、正式には「外国為替証拠金取引」です。
この「外国為替証拠金取引」を理解するために、「証拠金取引」について説明しましょう。
2.証拠金取引とは
証拠金取引とは、証拠金(保証金)を担保として、その証拠金の何倍もの金額を取引することをいいます。
先ほど説明した「外国為替」と、この「証拠金取引」を組み合わせて「外国為替証拠金取引」になります。
外国為替証拠金取引(以下FXと呼びます。)とは、一言で言うと、少ない証拠金(保証金)をFX業者に預託し、これを担保として外貨を取引することをいいます。
為替相場が自分に有利に動くと、レバレッジの効果によって、大きな収益を上げることができますが、逆に不利な方向に相場が変動すると、思わぬ損失を被ることがあります。
これがFXはリスクがある言われる理由です。
このレバレッジについて、もう少し具体的にイメージするために、一つの腕時計を例に説明しましょう。
例えば、1ドル=100円の為替レートのときに、10,000ドルの時計をお店から買うとします。通常の商取引では、10,000ドルの時計を手に入れるために100万円のお金が必要です。
しかし、FXのような証拠金取引では、たった4万円をお店に担保として差し出すことで 、時計を手に入れることができます。(この場合レバレッジは25倍)
ただ、その代わりに自分が持っている間、毎日金利をお店に支払うことが条件になっています。
これは、時計をあなたが完全に手に入れたわけではなく、金利を払うことを条件にお店から「借りている」からです。
つまり、この時計はいつかお店に返す必要があります。
そして、時計の価格は日々動きます。ですから、時計をお店に返すタイミングによって、プレミアがついて10,000ドル以上になって利益が出たり、価値が10,000ドル以下になって損失が出たりします。
仮に、お店に時計を戻した際、10,000ドルから11,000ドルに時計の価値が上がっていると1,000ドル(10万円)の利益が出ています。
この場合、たった4万円の証拠金に対して、あなたは10万円を手に入れることができたことになります。
これが少ない証拠金を担保に多くの外貨を取引するという 証拠金取引のレバレッジの仕組みです。
レバレッジを生かし、少額の資金から始めることができるという投資効率の良さが、FXの最大の魅力です。
3.FXの3つの特徴

FXは、資金を短期間で大きく増やしたいという人にとって、株式取引と並び人気のある投資です。
FXの魅力はどんなところにあるのでしょう?それを理解するために、FXが持つ3つの特徴を見ていきます。
3-1 他にはない資金効率の良さ
FXは、他の金融商品に比べ、少額の資金から始めることができ、なおかつ、自己資金に対し大きな利益を上げることができます。
もちろん、その反面、損失が生じた場合は相対的なダメージが大きいので注意が必要です。
3-2 売りと買いどちらからでもエントリーできる
FXでは「買い」からだけではなく、「売り」からも入ることができます。
これは、なかなか理解しづらいことかもしれません。なぜなら、現実の商取引では、実際に手元にあるものしか売ることができないからです。
例えば、ドル円を売ったとしましょう。これは、米ドルを売って、円を買うことです。
あなたは、「自分の取引口座には円しかないから、米ドルを売れるわけがない」と思うかもしれませんが、FXではこのような取引もできてしまいます。
それは、FXがモノの売買のように実体を伴っていない取引だからです。
単純に、高く売って安く買い戻せたら利益を受け取ることができ、安く売って高く買ったら損失を被るのです。
「売り」から入れることは、単純にトレードできる場面がより多くなるということを意味しています。
3-3 24時間取引できる

日本の株式の取引時間が9時から15時までなのに対し、FXは24時間取引することができます。
通貨は世界中で取引されているため、日本が夜の時間帯でも、世界のどこかで取引が行われています。
特に、日本時間の21時頃は、ニューヨーク市場がオープンする時間帯であり、最もレートが活発に動く時間帯です。
昼に仕事をしている人にとっては、帰宅後にトレードができるため、日本のサラリーマンはライフスタイルに取り込みやすいという特徴があります。
このように、株式投資と比べると、少額で手軽に始めることができ、なおかつ時間の制約も受けにくいといったところがFXの特徴であり、人気の理由です。
4.利益を上げる2つの方法
では、次にFXでどうやって利益を上げるのか、それには次の2つの方法があります。
「為替差益」と「スワップポイント」です。詳しく見ていきましょう。
4-1 為替差益

為替は、2国間の通貨の相対的な価値の変動です。この価値の変動は、レートに表され、常に変動しています。
FXをやったことがない人でも、海外旅行をする時にレートの変動を体感したことがあるかもしれません。
出国時のレートと帰国時のレートが違っていることを経験したことはないでしょうか?
例えば、アメリカへ旅行する際に、出国時には為替レートが1ドル=120円であったのが、帰国したら1ドル=100円になっていたとしましょう。
出国時には、1ドルに換えるために120円が必要でしたが、帰国時では100円で済むことになります。
円の価値が高くなり、ドルの価値が安くなる。これが、円高ドル安です。
この例で言うと、海外旅行に行くタイミングがもっと遅ければ、2割多いドルを同じ金額で手に入れることができたことになります。
120円から100円に円の目線では安くなっているように見えるので「円安」と勘違いしてしまいがちですが、ドルの目線では、円がドルに対して高くなっているので、「円高」となるのです。
ここで、重要なのは、タイミングによって、通貨の価値は変動するということです。
この通貨の価値の変動による利益を「為替差益」といい、損失は「為替差損」といいます。
FXの短期トレードでは、タイミングを計り、為替差益をうまく取っていくことが重要になります。
4-2 スワップポイント
FXトレードでもう一つ利益を出す方法は、「スワップポイント」と呼ばれる2つの通貨の金利差から得られる利益です。
これは、低金利国の通貨で高金利国の通貨を買うと、そのポジションを保持しているだけで、毎日その金利差分のお金がFX業者からもらえるというものです。
例えば、日本円の金利が0.10%で豪ドルの金利が2.00%のときに、日本円で豪ドルを買えば、差し引き1.90%の金利が得られることになります。
逆に、豪ドルで日本円を買うと、1.90%分支払う必要があり、ポジションを持っている限り、損をしていくことになります。
スワップポイントはFX業者によって違うため、詳しくは取引業者のホームページを見てください。
豪ドル円1万通貨で毎日90円のスワップポイントが付くとすると、1年間では90円×365日=32,850円がもらえる計算となります。
このスワップポイントを狙ったスワップトレードも一時期、日本で大流行しました。
確かに、このスワップポイントは一見堅実に見え、魅力的です。円で定期預金に入れておくよりよっぽどいいという考え方もあるのですが、これには定期預金にはないリスクがあります。

それは、「為替差損」です。
既に、外貨は為替変動によって損失が発生することは説明しましたが、スワップポイントにばかり目をとられていると、スワップポイント以上の為替差損を受けてトータルでマイナスとなってしまうこともあるのです。
例えば、豪ドル円が90円の時、1万通貨買ったとします。そうすると、先ほどの例からいうと、1年後に約3万円のスワップポイントが入ってくることになります。
しかし、もし1年後の為替レートが豪ドル円が85円になっていたとしたら・・・
為替差損は5万円となります。スワップポイントを加味したとしても約2万円の損失となってしまうのです。
このように、スワップポイントは銀行口座に預けておけば、何もしないでもらえる金利のようなものではなく、為替変動リスクと常に隣り合わせなのだと認識しておくべきです。
5.FXのリスク
FXは、リスクがあります。
FXのリスクについてはここで散々語りたいところですが、長くなってしまいますので、こちらの記事にまとめました。ぜひこの記事を見てみてください。
FXが持つ5つの潜在的リスクとそれに対する具体的な対応策について書いていますので、ぜひ見てみてください。
6.まとめ
さて、ここまでの説明をまとめると、
- 外国為替証拠金取引とは、少ない証拠金(保証金)をFX業者に預託し、担保することで、多くの外貨を取引すること
- 資金効率の良さ、売りと買いどちらからでもエントリーできる、24時間取引できる特徴を持っている
- 24時間取引が可能なことから、日本のサラリーマンのライフスタイルに取り入れやすい
- 為替差益とスワップポイントの2つの収益ポイントがある
- スワップポイントは為替差損のリスクがあるため、スワップポイント狙いは注意が必要
FXの概要についてお話してきましたが、何となく掴んでいただけたでしょうか?
「自分がどんなことをしているのか」を理解することは、そこに潜んでいるリスクを把握することにつながります。
FXを始めたからといって、すぐに大金を稼げるわけではありません。しかし、ルールを知らなければゲームに勝つことはできません。
まず、焦らずいきなり大きな資金でトレードを始めないで、ルールを学ぶところから少しずつ始めてみてください。