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ボリンジャーバンド5つの形状パターンと高勝率逆張手法

Thinking Child

ボリンジャーバンドは、ボラティリティの把握からエントリー、そしてエグジットまで幅広く使えるトレーダーに人気のインディケーターだ。アメリカのジョン・ボリンジャー氏が考案した。

ボリンジャーバンドのミドルバンドの向き、傾き、バンドの形状から相場の多くの情報を与えてくれる。

あなたは、このボリンジャーバンドをどれだけ有効に使えているだろう?

この記事では、ボリンジャーバンドを使った相場の環境分析の方法、エントリーやエグジットのタイミングをとる方法など、ボリンジャーバンドのあらゆる使い方を解説している。ボリンジャーバンドをうまく使うことで、あなたのトレードは劇的に変わるはずだ。

まずは、ボリンジャーバンドの説明に入る前に、前提となる標準偏差と正規分布の説明から始めていこう。

1.標準偏差と正規分布

ボリンジャーバンドは、”標準偏差”と”正規分布”という統計的手法を取り入れている。標準偏差はデータ群の集まりの特徴を表す。簡単に言うと、”データの散らばり具合”を見る一つの尺度だ。

平均値と標準偏差の値が分かれば、データがどの範囲にどのような割合で散らばっているかある程度わかる。

大量のデータがある場合、データの分布をグラフにすると、平均に近いデータが多く、平均から離れるほどデータの数が少なくなり、平均値を挟んで左右対象の釣り鐘型の分布(正規分布)になる。

下の図を見てもらいたい。データ群が正規分布に従っている場合、平均値と標準偏差 (σ) の間に次の関係が成り立つ。normal- distribution

これは、

・平均値から±1σに全データの68.27%が入り
・平均値から±2σに全データの95.45%が入り
・平均値から±3σに全データの99.73%が入る

ということを示している。つまり、±3σから外れるデータは、全データのわずか0.27%しかない。

2.ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドは、移動平均に標準偏差を組み合わせたものだ。

まず、移動平均と同じ期間のデータで標準偏差を求める。例えば、20日移動平均であれば、各々の日でその日を含む20日間のレートをもとに、移動平均と標準偏差を求める。

移動平均を結ぶと20日移動平均線となり、その移動平均±1σ、±2σをそれぞれ線で結ぶと、上下に2本ずつの計5本からなるラインができる。これが、ボリンジャーバンドだ。bollingerbands

3.ボリンジャーバンドの使い方

ボリンジャーバンドがどんなものなのか分かったところで、いよいよボリンジャーバンドの実践的な使い方を解説していこう。

使い方としては、大きく次の3つがある。

・相場のボラティリティの確認
・エントリータイミング
・エグジットタイミング

では、順番に見ていこう。

3-1 相場のボラティリティの確認

まずは、ボリンジャーバンドの形状から相場のボラティリティを確認する方法について解説していきたい。ちなみに、ここでの説明しているチャートは、ボリンジャーバンドの期間は”20”、 ±1σ、±2σを表示させている。

ボリンジャーバンドで相場のボラティリティを見るとき、大切なのはボリンジャーバンドの”向き”と”形状”だ。ボリンジャーバンドの向きと形状から、”今の相場はどんな環境にあるのか”を把握し、”今後どんな動きになるのか”を予測することが目的だ。

ボリンジャーバンドの向きと形状を大きく分けると次の5つになる。

・拡大期 ・・・バンドが上下に開いている状態
・成長期 ・・・バンドがトレンド方向へ平行に推移している状態
・収縮初期・・・バンドが上下閉じている状態
・収縮期(ボラティリティあり)・・・バンドが横方向へ平行に推移している状態
・収縮期(ボラティリティなし)・・・バンドが横方向へうねりながらも狭いレンジで推移している状態

少し多くて面倒に思うかもしれないが、大事なところなので、一つずつパターンを見ていこう。

3-1-1 拡大期(バンドが上下に開いている状態)

bollingerbands-kakudaikiこれは、ブレイクアウトの直後に出る形状で、ボラティリティが一気に拡大した場面だ。”エクスパンション”とも呼ばれる。

ブレイクアウトすると、その後にその方向へ価格が動きやすい状況となる。つまり、ブレイクアウトしてバンドが拡大したら、その方向にトレンドが出やすい環境となるということだ。

上のチャートでは、価格が上方向へ動きやすい環境にある。統計学的には、本来2σを超える動きというのはあまり出ないと言えるが、相場の場合は強い動きが出ると2σ、3σに沿った動きとなる。このバンドに沿った動きは、”バンドウォーク”と呼ばれる。

3-1-2 成長期(バンドがトレンド方向へ平行に推移している状態)

bollingerbands-seichouki上下のバンドが平行にトレンド方向へ傾いて、寸胴型で推移している場面だ。

ブレイクアウト後、価格が上方へ動き続けていることを示している。これは、適度な押しを作りながら上昇トレンドを描いている状況である。

ボリンジャーバンドが平行に推移しているということは、”価格が直近の傾向に従っている”ことを示していることから、押し目買い、戻り売りを基本としたトレンドフォロー戦略が有効だ。

3-1-3 収縮初期(バンドが上下閉じている状態)

bollingerbands-shuushukushokiボラティリティの収縮を意味しており、その後、もみ合う可能性を示唆している。ブレイクアウト直後の、トレンドの一旦の踊場となる傾向がある。

3-1-4 収縮期(ボラあり)(バンドが横方向へ平行に推移している状態)

bollingerbands-shuushukuki-volaari横方向へバンドが平行に推移しており、適度にボラティリティがあることからバンドにも幅がある場面だ。ミドルバンドが横向きの場合、トレンドが出にくい状況で、バンドの±2σ間の往復運動をする傾向がある。そのため、この”±2σ間の往復運動をする傾向”を利用したレンジ間の逆張り戦術は非常に有効に機能する。

3-1-5 収縮期(ボラなし)(バンドが横方向へうねりながらも狭いレンジで推移している状態)

bollingerbands-shuushukuki-volanashiボラティリティがかなり縮小している場面で、スクイーズとも呼ばれる。この状況は、方向感がなく、どっちに動くのかわからない状況で、市場参加者が手を出したくても出せない状況を示している。

ファンダメンタルに大きく作用するイベント待ちのときや、大きな価格の変動があった直後に出やすい形状で、スクイーズの期間が長ければ長いほど、その後のブレイクアウトは大きい傾向がある。

スクイーズ後のブレイクアウトの大きさを測る上で”時間”は重要な概念だ。
・大きなイベント待ちであること
・入りたくても入れないという市場の欲求が高まっていること
これらを考えると、時間の経過に比例してブレイクアウトが大きくなることは、容易に理解できるだろう。

スクイーズを見たら、”トレードできない”で終わらず、ブレイクアウトが起こるサインだと思い、逆にチャンスと見たほうがいい。スクイーズはトレードには向かない状況だが、その後、確実に大きなブレイクアウトが起きる。

問題は、「それがいつ」、「どの方向へ」、「どのくらいの大きさで」というのは誰にもわからないことだ。そのため、ブレイクアウトが起こるのを確認した上で、押し目を狙っていくのが一番安全な方法だろう。

以上の5つのパターンを説明してきた。この5つのパターンの全てに言えることだが、それぞれの状態の初期ほどその傾向が出やすく、時間が経つにつれ、その傾向がなくなっていく。

例えば、拡大期を例にとると、バンドの拡大直後は、価格が一方方向へ動きやすくなるが、時間が経過するにつれ、その傾向がなくなっていき、最終的にもみ合いを始める。

なぜ、そうなるのかというと、ボラティリティは、拡大と収縮を繰り返す性質があるからだ。どんな相場に影響を与える材料が出てきても、無限に続く”買い”や”売り”はない。ある時点になったら、利食いなど反対売買が起き、相場は沈静化する。常に一定の状況がなく、振り子のように刻々と状況は変化していく。ボラティリティにとって、時間は非常に重要な概念だ。

繰り返すが、「今の相場はどんな環境なのか」、「今後はどんな動きになるのか」を意識して、ボリンジャーバンドの向きと形状を注意深く観察してもらいたい。

3-2 エントリータイミング

次に、ボリンジャーバンドを使ったエントリーについて説明していこう。

ボリンジャーバンドを使ったエントリータイミングとしては、トレンド発生時の±1σのトレンドフォローや±2σの逆張り手法があるが、ここでは、個人的によく使っている±2σの逆張り手法を紹介しよう。この逆張り手法について、次の4つの観点から見ていこう。

・狙うべき場面
・エントリー&エグジット
・損切り
・注意点

3-2-1 狙うべき場面

中長期足のブレイクアウト直後、一旦の調整が入り、レンジに移行した場面で逆張りを狙う戦略になる。

ブレイクアウトが起こると、その後ボラティリティが低下して、ボリンジャーバンドが水平に推移し始める。ミドルバンドが水平に推移している場合、価格がバンドの±2σ間の往復運動をする傾向があるため、その場面を逆張りで狙う戦略だ。

これについては、”3-1-4の収縮期”でお伝えしてきたとおりだ。

なぜ、中長期足のブレイクアウト直後がいいのかというと、狙う方向が決まるからだ。中長期足のブレイク方向へのみ攻めていけば、大きな流れでは順張りになり、より安全度が高くなる。

3-2-2 エントリー&エグジット

反転が確定したローソク足を待っていると、逆行リスクが高くなるので、指値注文を入れてエントリーをしよう。エグジットは、ロングなら+2σ、ショートなら-2σ到達を利食いの目安とする。

中長期足でトレンドが発生していることから、ブレイクアウトした方向へもう一段狙いたい場合は、ストップをブレークイーブンポイント(損益0のポイント)にまで動かした上で、ポジションを保有し続けるのも戦略の1つだ。

3-2-3 損切り

損切りは、損切りの基本である、”エントリーの根拠が崩れるところ”に設定する。この手法のエントリー根拠は、①ボリンジャーバンド±2σと②チャートポイントの2つの根拠であるため、そこから少し離したところに設定する。

3-2-4 注意点まとめ

この逆張り手法を用いるときは、成功率を高めるため、次の点に注意してもらいたい。

・中長期足のブレイク方向へのみエントリーしていくこと
一度ブレイクアウトすると、再度ブレイク方向へ向かう可能性が高いことから、中長期足のブレイクアウトした方向にのみエントリーしていくこと。

・水平ラインをうまく活用すること
ボリンジャーバンドと水平ラインを組み合わせることで、この手法はより機能しやすくなる。さらに、この水平ラインが市場参加者に意識されている重要なラインであればあるほど、トレードの成功率は増す。

・レンジに移行していること
この手法は、レンジの性質を利用したトレードになる。レンジは、ローソク足が小さく、ボラティリティが小さくなっている状態で、ブレイクアウトしにくいという性質を持っている。そのため、レンジというのは、逆張りに適した相場環境といえる。しっかりと、レンジに移行したのを確認してから実行しよう。

・適度なボラティリティがあること
レンジのさや抜きは、適度なボラティリティが必要となる。スクイーズの状態の時はトレードを避け、バンドに幅があり、適度にボラティリティがあるレンジを狙うことが重要だ。

3-3 エグジットタイミング

ボリンジャーバンドをエグジットタイミングとして使うこともできる。次の3つのパターンを利食いの一つの目安として使ってもらいたい。

3-3-1 ±2σタッチでエグジット

価格がボリンジャーバンドの±2σにタッチするといったん調整する傾向がある。これを利用してエグジットのタイミングとするものだ。bollingerbands-exit-1

3-3-2 トレンドの逆方向のバンドが閉じる

ボリンジャーバンドは、ボラティリティが拡大すると、バンドが上下に開き、その後、ボラティリティが縮小し始めるとバンドが閉じだす。この閉じるときに上下のバンドは同時に閉じるわけではなく、トレンドの方向の逆方向のバンドが先に閉じ、その後トレンド方向のバンドが閉じるという順番で閉じだす。

トレンドの方向の逆方向のバンドが閉じるのを確認することで、価格にいったんの調整があるものとし、エグジットする。bollingerbands-exit-2

3-3-3 トレンド方向のバンドが閉じる

よりトレンドに長く乗りたいときは、エグジットを遅くする意味で、トレンド方向のバンドが閉じるのを待ってエグジットする方法もある。上のチャートを参考にしてもらいたい。

大きなトレンドに乗れる可能性もあるが、上のチャートのように、大きな調整により、利益を吐き出してしまう可能性もある。

4.まとめ

これまで見てきたように、ボリンジャーバンドは、ボラティリティの把握からエントリー&エグジットと幅広く使える有用なインディケーターだ。ぜひ、しっかりと理解して、あなたのトレードに活用してもらいたい。

インディケーターを表示させるなら、そのインディケーターを使って”相場の何を見るのか”を分析前に明確にしておくべきだ。自分の中でしっかりと意識していないと、漫然とチャートを眺めてしまうことになり、チャートから必要な情報を引き出すことはできない。

チャート分析の際、チェックシートを用意してからチャート分析に挑むなど、自分の中の意識付けが大切だ。

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